【インボイス制度の基本】登録申請はいつまでにすればいい?【公認会計士が解説】

【インボイス制度の基本】登録申請はいつまでにすればいい?【公認会計士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

2023年10月からはじまる「インボイス制度」。反対運動などで話題になっていることは知っているものの、実はよくわかっていないという人も少なくありません。そこで、公認会計士・税理士の川崎晴一郎氏が「インボイス制度の基本」について、登録の方法と適切なタイミングを解説します。イラスト©︎中山茂子

インボイス発行事業者の登録完了はどう通知されるの?

登録申請後、税務署の審査を経てインボイス発行事業者として登録された場合、「登録通知書(登録番号や登録年月日、公表情報などが記載)」が紙、または電子データで届きます(電子データは、登録申請書をe-Taxで提出し、電子での通知を希望した場合)。

 

基本的には登録を拒否されることはありませんが、例外として、登録を受けようとする事業者が消費税法に違反して罰金以上の刑を受け、その執行が終わってから2年以内だった場合、拒否される可能性があります。

 

登録申請書を紙で登録申請した場合、登録番号等が記載された登録通知書が紙の書面で届きます。

 

[図表4]「登録通知書」のイメージ
[図表4]「登録通知書」のイメージ

 

e-Taxで登録申請した場合は、登録番号などが書かれた電子データか、紙の書面で届きます。なお、電子データでの通知を希望する場合は、e-Taxで申請中に「登録通知データの受領方法について電子データで受け取るかどうかの希望」の確認画面が表示されるので、「希望する」を選択して申請してください。

 

[図表5]e-Taxの場合の登録通知書の受け取り方
[図表5]e-Taxの場合の登録通知書の受け取り方

 

電子データで通知を受け取るメリットとしては、書面通知よりも早く登録通知を受け取れること、紛失の恐れがないこと、届いた登録通知データをそのままメールに添付すれば、お客様へもラクに連絡できることがあります。

 

登録申請書を提出してから登録の通知を受けるまでの期間は、書面で提出した場合1カ月程度、e-Taxで提出した場合2週間程度と見込まれているので、なるべく早めに手続きをしましょう。

 

なお、混雑状況によって見込期間は変更される場合があるようです。その時々の状況は国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」に掲載されているのでご確認ください。

 

登録番号はTで始まる13桁の数字

登録番号は「T(ローマ字)で始まる13桁の数字」です。法人の場合は「T+13桁の法人番号」になります。

 

個人事業主やフリーランス、または社団法人や財団法人、組合や学校のPTAなどの団体(人格のない社団法人)の場合は「T+13桁の数字」です。この数字は、マイナンバーとは無関係の13桁が割り当てられます。

 

[図表6]個人事業主・団体と法人の登録番号
[図表6]個人事業主・団体と法人の登録番号

 

<ポイント>

制度開始当初からインボイス発行事業者になりたい事業者は、原則としては2023年3月31日までに「適格請求書発行事業者の登録申請書」を作成し、提出しましょう。

 

※【マンガ】『インボイスは登録する・しない…どちらが得か』を読む

 

 

川崎 晴一郎

公認会計士/税理士

KMS経営会計事務所/株式会社KMS 代表

 

※本連載は川崎晴一郎氏の著書『いまだに全然意味がわかっていない個人事業主・フリーランスですが、インボイスって結局どうすればいいのか教えてください!』(すばる舎)より一部を抜粋・再編集したものです。

いまだに全然意味がわかっていない個人事業主・フリーランスですが、インボイスって結局どうすればいいのか教えてください!

いまだに全然意味がわかっていない個人事業主・フリーランスですが、インボイスって結局どうすればいいのか教えてください!

川崎 晴一郎

すばる舎

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