定年後は年収格差は解消されていく
次に厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(令和3年)によると、一般労働者の平均年収は307万円(男女計)、男性337万円、女性253万円となっています。
男女計の賃金カーブをみると、年齢が高くなるほど賃金も上昇していき、50~54歳で366万円、55~59歳で365万円でピークとなり、60~64歳で292万円、65~69歳で259万円、70歳以上で243万円と300万円以下に下がります。
男女別に賃金カーブをみると、男性では年齢が高いほど賃金が高く、55~59歳で413万円で賃金がピークとなり、その後下降していきます。60~64歳で318万円、65~69歳で274万円、70歳以上で256万円と急激に賃金水準が下がります。
女性では、50~54歳の277万円がピークとなり、55~59歳で273万円、60~64歳で234万円、65~69歳で222万円、70歳以上で210万円と男性に比べ賃金の下落が緩やかになっています。
企業規模別に賃金カーブをみると、男女計では大企業339万円、中企業299万円、小企業279万円です。男女別ににみると、男性では大企業375万円、中企業328万円、小企業303万円、女性では、大企業271万円、中企業252万円、小企業235万円です。
男性では、大企業のピークは50~54歳の477万円(55~59歳は476万円)、中企業は55~59歳の408万円、小企業は50~59歳の348万円。大企業と小企業を比較するとその差は100万円以上になっています。
それが定年後をみると大企業の60~64歳は337万円、65~69歳は298万円、70歳以上は241万円と激減する。同じように中企業の60~64歳は315万円、65~69歳は278万円、70歳以上は295万円、小企業の60~64歳は304万円、65~69歳は262万円、70歳以上は240万円となっています。
現役時代に企業規模別では100万円以上の大きな格差が存在していますが、70歳に向けて年収差が減少していきます。
学歴別、産業別に賃金カーブを見ても同様な傾向にあります。
定年後、多くの人が年齢を重ねるにつれて徐々に、時には急激に年収水準を下げていきます。今後、高齢化に伴い、人々の就業期間の延長は進むでしょうが、定年後に高い年収を得ることは非常に難しいことをデータは示しています。
GGO編集部
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