(※写真はイメージです/PIXTA)

「年金のみで生活する高齢者世帯が急減している」――。数年前の「年金2000万円問題」を持ち出すまでもなく、年金のみでは生活費が足りない衝撃的な事実が明らかになりました。しかも「年金だけで生活する高齢者世帯」がここ数年で急減しているといいます。いったい何が起きているのでしょうか。

年金だけで生活している高齢者世帯が激減

老後生活の基礎となるは年金です。原則として65歳になると老齢年金を受給できるようになります。

 

▶国民年金 月額6万4816円(1人)
▶厚生年金 月額21万9593円(夫婦2人)

 

国民年金でもらえる金額は満額で月額6万4816円(2022年度)。※保険料を納めた期間が20歳から60歳までの全期間(40年)。

 

厚生年金に加入している場合のモデル年金は夫婦2人で月額21万9593円。※平均的な収入(平均標準報酬月額換算43.9万円)で40年間就業した場合に受け取れる年金夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額。

 

厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」から、年金を受給する高齢者世帯の総所得のうち年金が占める割合の世帯数をグラフで見てみましょう。

 

厚生労働省「2021年国民生活基礎調査の概況」
年金のみで生活している世帯(2021年調査) 厚生労働省「2021年国民生活基礎調査の概況」

 

・100%の世帯:24.9%
・80~100%未満の世帯:33.3%
・60~80%未満の世帯:15.9%
・40~60%未満の世帯:14.0%
・20~40%未満の世帯:8.4%
・20%未満の世帯:3.6%

 

全体の25%、約4分の1の世帯しか老後生活を年金のみで生活することができていない現実が明らかになりました。

 

コロナ前の2019年調査も振り返りましょう。

 

厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」
年金のみで生活している世帯(2018年調査) 厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」

 

・100%の世帯:48.4%
・80~100%未満の世帯:12.5%
・60~80%未満の世帯:14.5%
・40~60%未満の世帯:12.7%
・20~40%未満の世帯:8.1%
・20%未満の世帯:3.9%

 

全体の48%、約半数が年金だけで生活することができています。わずか2年で、年金だけで生活する高齢者世帯は一気に半減したことになります。

 

大きく変化しているのは「100%の世帯」と「80~100%未満の世帯」です。「100%の世帯」が23.5%減り、「80~100%未満の世帯」が20.8%増加しています。

 

厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」では、生活にゆとりがあるか、苦しいかの生活意識の状況も調査しています。この質問に「大変苦しい」「やや苦しい」と回答した高齢者世帯は過半数を超えています。

 

注:【 】は2019(令和元)年の数値である。
各種世帯の生活意識(2021年調査) 注:【 】は2019(令和元)年の数値である。

 

【2019年調査】
・大変苦しい…19.7%
・やや苦しい…31.9%
(合計51.7%)

 

【2021年調査】
・大変苦しい…21.3%
・やや苦しい…29.1%
(合計50.4%)

 

この2年間で年金だけで生活できる世帯は半減したとはいえ、生活が苦しいと感じている高齢者世帯は以前から半数以上が感じていたことがわかります。物価高が家計を直撃している今年は、これとはまた違った結果が出てくることが予想されます。

 

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