嘘も付けないようでは〈一流〉ではない。諜報員らが語る、時に「他人をあざむく」人が成功するワケ

嘘も付けないようでは〈一流〉ではない。諜報員らが語る、時に「他人をあざむく」人が成功するワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

極限状態の中、どんな困難なミッションも完遂する「諜報員」。その成功の秘密は、「成果が出る“型”」を頭の中に入れていることにあります。あらゆる仕事に応用できる、誰もが実践できる諜報員のテクニックを、上田篤盛氏の著書『超一流諜報員の頭の回転が速くなるダークスキル』(ワニブックス)より一部抜粋してお届けします。

 

嘘なしには一日もやっていけない

諜報員は身分を偽り、別の人物になりすましたりするので、人生全体が嘘であるとも言える。

 

イスラエル・モサドの伝説的スパイのウォルフガング・ロッツ著の『スパイのためのハンドブック』で「きわめつきの大嘘つきが最良の情報部員であると信ずるのは誤りである」と述べる一方、「秘密情報部員は嘘の大名人でなければならぬ」とも述べる。

 

彼は潜入先のエジプトの官憲に逮捕・拘禁されるが、「大きな嘘に小さな真実を混ぜる」やり方で、偽装を守り通して釈放された。つまり、彼がイスラエル人でなくアラブ人であるという大きな嘘はつきとおしたが、小さなところでは真実を述べることで、困難を乗り越えたのだ。真実は小さな嘘から綻びるものだ。だが、大きな嘘はなかなか見破られず危機を救うものだ。

 

というのも、ロッツは車のセールスマン、保険外交員、記者などはちょっとした嘘をつかなければ生活を立てられないと言う。また、「われわれの好むと好まざるとにかかわらず、現代社会は嘘なしには一日もやっていけない」とまで言っている。

「嘘も方便」が分からなければ生き抜いていけない

競争社会に生きる多くのビジネススパーソンは物を売る、顧客の関心を買うために誇大広告など、ちょっとした嘘からは逃れられない。『スパイ的思考のススメ』(ジャック・バース)という著書では、「ある程度まで『嘘も方便』」として、スパイ・テクニックに、他人を多少なりとも「あざむく」技術も含まれているというようなことを述べている。

 

この言い方にひっかかりを感じるようならば「表に出す情報を選別し、制限する」と言い換えてもいいだろう。その種の行為に抵抗がある人は、地道に訓練して徐々にならしていくことだ」というようなことも述べている。

 

ビジネスパーソンは誠実が基本であり、嘘をついたり、決して腹黒い謀略を行なってはいけない。だが、「嘘も方便」がわからないようでは競争社会では生きていけない。

 

元CIA女性諜報員のJ・C・カールソン氏は、「嘘をつくべきときと、ついてはいけないときを見極めろ」と言う。組織の中で許されない嘘は、自分を不当に優位にする、誰かを不当に排除する嘘だ。

 

ビジネスパーソンは、「大きな嘘の中に小さな真実を紛れ込ませる」と、人はその話を信じてしまうということを覚えておいてほしい。「納得できる事実を述べられているんだけど、なんか腑に落ちない」というとき、この原理を知っていると、あなたを欺こうとする人から自分を守ることができる。

 

上田 篤盛

株式会社ラック「ナショナルセキュリティ研究所」

シニアコンサルタント

 

本連載は、上田 篤盛氏の著書『超一流諜報員の頭の回転が速くなるダークスキル』(ワニブックス)から一部を抜粋し、再構成したものです。

超一流諜報員の頭の回転が速くなるダークスキル 仕事で使える5つの極秘技術

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