お金に困らないためには、お金を「上手に稼ぐ」・「減らさない工夫をする」・「賢く貯める」という3つの柱が重要であると、企業経営コンサルティングを行う(株)プレジデンツビジョンの代表取締役・石原尚幸氏は指摘します。3つの柱を実践するうえで身につけるべき考え方、方法について、著書『父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方』から、親と子どもの対話形式で、分かりやすく解説します。
ささいな「気づき」が、多くの人命を救うことに
普通の人なら「ナスの味がちょっとおかしいな」と思うだけだよね、きっと。
でも二宮尊徳は、「このナスの味はおかしい。夏のナスなのに秋ナスの味がする。ということは、今年の気温は低いのではないか。であれば、米が不作になる危険性がある」と気がつき、農村を駆けずり回り、「今年は米が取れないかもしれない。いますぐ(寒い気温でも実る)粟あわに植え替えたほうがいい」と伝えて回る。
実際にこの年は気温が低く、多くの農村で米が取れず、飢饉となってしまう。二宮尊徳のいうことを聞き入れ、米から粟に植え替えた農村は飢えずに済んだ――。
「気づく力」を研ぎ澄ます方法
「ナスの味が違う」というちょっとした変化に気がつくか、気がつかないかだけで、飢えるか飢えないか、つまり、生きるか死ぬかまで道が分かれてしまった事例だね。
この事例からも、身のまわりのちょっとした変化に気がつくことがいかに大切かということがわかる。
変化に気がつくのは、何も難しいことではない。
常にアンテナを張って、「何か変わったことは起きていないかな」と身のまわりをよく見ておくこと。これだけでいい。
道を歩いていても、
「お、この前つぼみだった花が咲いているな」
「あれ、このお店、最近、新しくなったな」
と気がつく。
人と会ったとき、
「あれ、この人、今日は少し元気がないな。何か嫌なことでもあったのかな」
「お、今日は元気だな、いいことがあったかな」
と気がつく。
こういう変化に気がつくことができるようになれば、お金を稼ぐ力、お金に好かれる力もアップするよ。
石原 尚幸
株式会社プレジデンツビジョン 代表取締役
株式会社プレジデンツビジョン 代表取締役
1973年、愛知県名古屋市生まれ。
コーヒー卸商「石原珈琲商会」の三男として育つ。幼少の頃から父の配達についていき、「明日の売上がなかったら、お前の目の前のごはんは食べられないんだぞ」と言葉をかけられていたのが、商売の原点。上智大学経済学部経営学科卒業後、大手石油元売に入社。日本一ガソリン代が安い激戦区に担当営業として赴任。赤字となってしまった大手特約店にて、2年間で3億円のV字回復を実現したことが評価され、31歳で社長賞を受賞。34歳で独立起業後は、現場で培った経営ノウハウにファイナンシャルプランナー資格(1級FP技能士)、MBA修得で得た知見も併せ、成果にコミットするV字回復メソッドを体系化。「売上に偶然はあるが、利益に偶然はない」という理念のもと、社外にいるものの、社長の傍らに寄り添う「社外参謀」としてクライアントのビジョン実現へ邁進している。直近では「父が子に伝える13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方」を上梓し、お金と賢く付き合うやり方と考え方をわかりやすく伝える活動も行っている。
【公式サイト】
株式会社プレジデンツビジョン:https://presidents-vision.com/
ジャパンコンサルティングファーム株式会社:http://www.japan-cf.com/
【資格等】
・1級FP技能士
・ビジネス・ブレークスルー大学大学院MBA(経営管理修士・専門職)
【主催する団体】
・ジャパンコンサルティングファーム(株) 代表取締役会長
・五つ星★メンバーシップ 主宰
【著書】
『社長!お金は「ここだけ」押さえれば会社は潰れない〜2枚のシートで利益とキャッシュを確実に残す!(ダイヤモンド社)』
『父が子に伝える13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方(三笠書房)』
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連載子どもに伝えたい!お金に一生困らない3つの考え方