(※画像はイメージです/PIXTA)

2022年も残すところ2ヵ月を切り、所得税・住民税の年末調整あるいは確定申告が気になる時期になりました。個人にとって「節税」の方法は限られていますが、特に重要なのが一定の支出について所得金額から差し引ける「所得控除」です。そこで、本記事では、知っておくと特に役立つ10類型の所得控除を選び、簡単に紹介します。

はじめに|知っておくと便利な10の所得控除とは

所得控除は、以下の通り、全部で15種類あります。

 

雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除

 

このうち、知っておくと特にメリットが大きい以下の10種類を選び、それぞれについて簡単に解説を加えます。

 

1. 雑損控除

2. 医療費控除

3. 小規模企業共済等掛金控除

4. 生命保険料控除

5. 地震保険料控除

6. 寄付金控除

7. 障害者控除

8. ひとり親控除・寡婦控除

9. 配偶者控除・配偶者特別控除

10. 扶養控除

 

1. 雑損控除

「災害」「盗難」「横領」によって、生活に通常必要な資産について損害を受けた場合に、一定の金額の所得控除を受けることができます。

 

控除を受けることができる金額は、以下のいずれか多い方の額です。

 

・(損害金額+災害等関連支出の金額-保険金等の額)-総所得金額等×10%

・(災害関連支出の金額-保険金等の額)-5万円

 

災害関連支出の金額は、災害により被った損害を回復するためにかかった金額をさします。

2. 医療費控除

医療費控除は、通常の医療費控除と、「セルフメディケーション税制」の2種類です。

 

◆2.1. 通常の医療費控除

通常の医療費控除は、以下の額が控除されます。上限は200万円です。

 

医療費-保険金-10万円

 

控除の対象となる医療費は以下の通りです。

 

・医師等による診療や治療のために支払った費用

・治療や療養に必要な医薬品の購入費用

 

対象となる費用は、治療のために必要な費用であれば広く含まれます。たとえば、医療機関に通院する際にかかった交通費等といったものも対象となります。

 

◆2.2. セルフメディケーション税制

セルフメディケーション税制は、ドラッグストアや薬局で購入した医薬品が一定の要件をみたす場合、年間12,000円を超えた額について所得控除を受けることができます。

 

セルフメディケーション税制の対象となるかどうかは、医薬品のパッケージに「セルフメディケーション 税 控除対象」という「共通識別マーク」が表示されており、それで判別できます。また、レシートにも「★」などで印字されます。

 

3. 小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済等掛金控除は、老後の資金等を積み立てる一定の制度について、掛金の全額が所得控除できる制度です。対象となるのは以下の通りです。

 

小規模企業共済の掛金

iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金

企業型DC(企業型確定拠出年金)の「マッチング拠出」の掛金

・地方自治体が実施する「心身障害者扶養共済制度」の掛金

 

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