まだまだ拡大する「ネットビジネス」のチャンス
「売れない芸人」でも年収2,000万円
筆者が海外移住のお手伝いをした人で、「売れないお笑い芸人」だという男性がいました。確かに一般的にはそれほど知名度のない人でしたが、彼はユーチューバーとして年収が2,000万円ほどもありました。
動画配信では、漫才やコントなどのお笑いのネタを披露していたわけではなく、売れない芸人同士でおしゃべりをしていたり、ペットの話をしていたりと、お笑い芸人としてのスキルとは関係のない、一般人がつくるのと同じような動画を、多く配信していました。
もちろん話は上手で、何度も見ているとファンになってしまうような楽しい動画ばかりです。そうした一定のファンがいることで、平均年収の約5倍にもなる、多くの収入を得ていたのです。
彼は「今後は生活費の安いアジアの国に移住をして、その国の情報を伝えるチャンネルをやりたい」とのことで、実際に仲間たちと、マレーシアに移住していきました。
資産数十億円…「炎上」も海外移住成功
一方、これまでに数人のユーチューバーから、「ネット上で『炎上』してしまったので、海外に移住したい」という相談を受けたことがあります。
過去の動画での発言が取り上げられて炎上し、日本に居づらくなったので、家族で移住して環境を変えたいというビジネス系ユーチューバーの30代男性は、フォロワーが10万人以上いて、動画配信やオンラインサロンからの収入があり、年収が数千万円から億単位、資産は数十億円に上っているとのことでシンガポールをはじめとした複数の国のビザを取りたいとのことでした。
移住後、ユーチューバーを辞めるのかなと思いきや、今もときどき動画配信を行っているようです。おそらく移住先の海外のどこかから、配信しているのでしょう。
拡大を続ける「ネット情報ビジネス」のこれから
これらの「ネット情報ビジネス」は、個人が集客力を持つことで広告収入を得たり、個人がファンと直接お金のやりとりができるようになったりしたことがターニングポイントとなり、成立するようになったビジネスです。
また、キャッシュレス決済技術の進展もこの風潮を後押ししています。オンライン決済サービスののPayPal、QR・バーコード決済サービスPayPay、スマホ決済サービスのLINEPayなど、さまざまなキャッシュレス決済サービスが増え、オンライン上での支払いが、課金する側にとっても集金する側にとっても容易になりました。今後暗号資産も有力な決済手段となるでしょう。
環境は整ったわけですから、自分がそれなりに自信を持っている趣味などがあって、それを不特定多数の人たちに上手く届けることができさえすれば、ビジネスとして成立することも、大きな資産を築くこともできる時代になったのです。年齢・学歴は問わずです。
日本は保守的で、昔で言う優秀な人は基本的に大企業に勤めるため、こうした個人ビジネスに注力をしている人はまだ少数派です。しかし個人でブレイクスルーすることができるチャンスはどんどん拡大しており、才能ある人材がこれから多く参入していくと思われます。
日本のシン富裕層
なぜ彼らは一代で巨万の富を築けたのか
大森 健史 著
詳細はこちら>>
大森 健史
株式会社アエルワールド
代表取締役
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】