(※写真はイメージです/PIXTA)

大学受験には長時間の勉強が必要ですが、人は刺激がないとすぐに集中力がなくなります。長時間の勉強で集中が途切れたまま勉強をしていても、勉強した内容が定着せず結果につながらない可能性もあります。9浪して27歳で早稲田大学に合格した濱井正吾氏が著書『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

勉強場所を変更することで刺激を与える

▶「場所」ずっと同じ場所で勉強する/重要度★★☆☆☆

同じ場所でずっと勉強することで、集中が切れる。これ、受験のみならず仕事でもあるあるです。

 

私は9浪目に入った塾にて、休み時間に別室に隔離してもらっていたものの、基本的にはずっと同じ自習室で勉強していました。

 

それが続けられた理由は、次から次へと課題やテストを予備校側から与えられたことと、「この時点でこの到達度の人は例年早稲田大学に入れている」という数値の根拠を予備校が示してくれていたためで、明確な動機づけがあったからです。

 

しかし、それがなかった8浪目までの勉強は、明確な動機付けがなかったために、自習の時間はうまく使うことができませんでした。いつも私は予備校の自習室で1時間やったら集中が切れ、頭に文章が入ってこなくなっていたものです。

 

その原因は刺激の欠如です。今思えば8浪目以前の私は、目標大学に受かるには絶望的な偏差値を取り続け、それを打破する方法すらわからないまま無理やり勉強していたため、ダラダラ時間だけを浪費していました。

 

人間は刺激がないとすぐに集中力がなくなります。私が9浪目に入った塾の自習室で長時間勉強を続けられたのは、今こなすべきノルマと、こなした後に到達できる場所を明示してくれていたからです。毎週複数回催される課題テストの結果に一喜一憂し、悔しさや嬉しさがエネルギーになったからこそ飽きずに済みました。

 

この予備校に通って痛感したのは、刺激がなければ作り出す必要性があるということでした。

 

授業時間以外独学での自習を課す予備校では、ずっと同じ場所で誘因もないまま勉強を続けなければなりません。

 

だからこそ、予備校の自習室での勉強に飽きが来たと思ったら、すぐに教科書や参考書をしまって場所を移すべきでした。カフェであったり、図書館であったり、場所の変更によって人為的に刺激を作ることができればよかったと思うのです。

 

それを痛感した私は、早稲田大学に入ってから、課題やリモートワークを図書館、パソコンルーム、カフェ、自宅などを1〜2時間おきに行ったり来たりして作業をするスタイルを確立しました。

 

飽きたらその瞬間に場所を変えるやり方は自分にとても合っていました。もし同じ場所で勉強を続けると集中が切れるという方は、よかったからこの方法を実践してみてください。少しは効率もアップするかもしれません。

 

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本連載は濱井正吾氏の著書『浪人回避大全 「志望校に落ちない受験生」になるためにやってはいけないこと』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

浪人回避大全

浪人回避大全

濱井 正吾

日本能率協会マネジメントセンター

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