(※写真はイメージです/PIXTA)

早稲田大学名誉教授・浅川基男氏の著書『日本のものづくりはもう勝てないのか!?』より一部を抜粋・再編集し、AI時代に求められる「個の活躍」について見ていきます。

入試「ドラえもんはなぜ生物として認められない?」

例えばある中学入試問題で、

 

「図は、99年後に誕生する予定のネコ型ロボット、『ドラえもん』です。この『ドラえもん』がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。それはなぜですか。理由を答えなさい。」

 

とある。解答は一つではなく、各個人の数だけある。今後の教育が楽しみである。

 

大学入試でも、SAT(米国大学入学時に考慮する大学能力評価試験で英語・歴史・社会学・数学・自然科学・語学などの20科目の中から、最高3つまでを受験)のような試験とし、最終的にはおのおのの大学の多様性に応じた個別試験・面談を行い、「自分をいかに語れるか、自分は何に興味があり、それをどう活かすのか」を最重要視する試験法が望ましい。

 

面接官には現役のOB・OG、識者の活用が考えられる。

 

MITでは、良い学生を選べなかった面接官は、次回から交代させられる。

 

これからは、一部の国立大学の卒業生や一部の官僚・大企業人のような、全ての科目で高得点を取るようなバランス型人材、これと言った「思い」や突出した特徴の無い人材は、必要でなくなる。

 

学生が教師に「その説明ではよくわかりません」と繰り返し説明を求め、教師も何回でも根気良く答える、教室では真剣勝負であってほしい。

 

吉田松陰は『留魂録』の一文で「諸君、狂いたまえ」と言い残している。

 

とにかく思い切ってやってみる、間違ったらまた変えればいい、少なくとも江戸時代のように切腹までは強要されないのだから。

 

 

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浅川 基男


1943年9月 東京生まれ
1962年3月 都立小石川高校卒業
1968年3月 早稲田大学理工学研究科機械工学専攻修了
1968年4月 住友金属工業株式会社入社
1980年5月 工学博士
1981年5月 大河内記念技術賞
1996年4月 早稲田大学理工学部機械工学科教授
2000年4月 慶應義塾大学機械工学科非常勤講師
2002年4月 米国リーハイ大学・独アーヘン工科大学訪問研究員
2003年5月 日本塑性加工学会 フェロー
2004年5月 日本機械学会 フェロー
2014年3月 早稲田大学退職、名誉教授
著書:基礎機械材料(コロナ社)ほか

※本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『日本のものづくりはもう勝てないのか!?』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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