(画像はイメージです/ココナラ法律相談)

結婚後、いつまでも結婚当初のような関係性のまま過ごすことは難しいです。なかには夫婦関係が冷めきっており、同居していても会話がなかったり、ケンカが絶えなかったり…というケースも少なくありません。では、もし家庭内別居状態である夫婦が浮気をした場合、請求できる慰謝料は変わるのでしょうか。そこで実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、村山大基弁護士に解説していただきました。

怪しいLINE、浮気の証拠になる? 慰謝料額は

相談者のもちもちさん(女性・仮名)は、夫の浮気が疑われるため、離婚を検討しています。

 

夫の帰りが遅い日が増え、怪しく思ったもちもちさんが寝ている間に夫のスマホを見たところ、約1年前から女性とLINEをしていたことが発覚しました。

 

その女性は、夫の会社でアルバイトをしていた20代前半の女性だと思われます。女性は一人暮らしをしていて、夫は週1回仕事終わりに女性の家に行っていたようです。

 

LINEの文面には相手の女性が旦那に「好き」と言ったり、顔写真を送ったりしているものがたくさんありました。なかには「アフターピルを飲んだよ」「妊娠してなかったみたい」など、性行為があったことを疑わせる内容もあり、スクリーンショットで保存しています。

 

浮気について夫は沈黙をつらぬいていますが、最終的には自白させようと思っています。

 

以前からもちもちさんは夫と不仲で、最近はほぼ家庭内別居状態にありました。

 

2人の間には未成年の子どもが2人いるため「大きくなるまでは我慢しよう」と思っていましたが、今回の浮気で限界がきてしまったようです。もちもちさんは夫と女性に慰謝料請求を考えていますが、今のところLINE以外の情報はわかっていません。

 

そこでもちもちさんは、ココナラ法律相談「法律Q&A」に次の4点について相談しました。

 

  1. 今回のLINEのスクリーンショットは、浮気の証拠になり得るのか
  2. 相手女性からも慰謝料を取ることはできるのか
  3. 今回離婚する場合、慰謝料はいくらくらい取れるのか
  4. 以前から夫と不仲であったことは、慰謝料請求の際に不利になるのか

相手女性への慰謝料請求と、証拠としてのLINE履歴

慰謝料請求の大まかな流れ

不貞相手に慰謝料を請求しようとする場合、以下のどちらかが必要です。

 

  • 話し合いで、相手が不貞を認めて慰謝料支払いに応じる
  • 裁判で不貞があったこと、慰謝料支払いの義務があることを認めてもらう

 

今回、怪しいLINEのスクリーンショットがありますので、①相手に対する説得材料にすることが考えられるほか、②話がつかなかった場合に、裁判官に不貞の事実を認めてもらう資料とすることが考えられます。

 

スクリーンショットで不貞を証明できるか?

LINE履歴が裁判で証拠として出てくることはよくあり、証拠となることは十分考えられます。ただ、証拠としてどれくらい強力か(証明に役立つか)は、中身によります。

 

今回のLINEについて、怪しいことは確かなのですが、夫や不貞相手から、例えば「家には行ったが、話していただけで不貞はなかった」などの反論が考えられます(話の流れ次第ですが、アフターピルについて、相談者さんの夫との話ではなかった、という反論もありえます)。

 

仮に裁判になった場合には、前後の会話の流れや、それに対する双方の言い分も考慮して、裁判官が判断することになります。

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