日本企業の8割がDXに着手しているが…「つまずく企業」と「うまくいく企業」の決定的な差

日本企業の8割がDXに着手しているが…「つまずく企業」と「うまくいく企業」の決定的な差

DXを実施し、成果も出している日本企業はわずか13.5%という現状。「つまずく企業」と「うまくいく企業」にはどのような差があるのでしょうか。DXコンサルタントである株式会社日淺の日淺光博代表が解説します。

 

一向に通らないDX推進計画を一変させた「ひと言」

実際に、経営課題とリンクさせたことでDX推進計画が通った例があります。ある大手企業のDX担当は、DX推進計画の役員プレゼンに2か月間毎週臨んだものの一向に通らずでした。そのときの私の問いかけが「それ、経営課題の解消に繋がっていますか」です。

 

彼は非常に優秀で計画化の資料もわかりやすく、数字もその根拠もしっかりしていましたが、残念ながら経営課題の優先順位が高くないと思われるような提案をしてしまっていたのです。優先順位の高い課題の解決を先に資料に盛り込み、もともと計画していた内容を添えるような形に手直しして提案したところ、次の役員プレゼンであっさり承認が得られました。

 

このように現場からの提案を通すには、経営者や経営幹部が課題に感じていることを提案書に入れたりひもづけたりすることが非常に大事と心得てください。

 

DXをうまく進めて大きな成果を挙げるには「インセンティブの設定」と「経営課題とのリンク」が必要です。どんな企業でも、この2つは絶対に準備できます。

 

DX人材がいないとかデジタルリテラシーが低いといった点に目がいきがちですが、それらは横においてでも、まずは社員と会社の現状に目を向け、この2つを考えてください。DXをうまく進めている会社の多くは、これができているのですから。

 

[図表2]つまづかないために②経営課題とのリンク

 

 

日淺 光博
DXコンサルタント
株式会社日淺 代表取締役社長

 

 

難しい話はもういいんで DXがうまくいく方法だけ教えてください

難しい話はもういいんで DXがうまくいく方法だけ教えてください

日淺 光博

サンマーク出版

DXを「実施していて成果も出ている」日本企業は、わずか13.5%。つまり、ほとんどのDXプロジェクトが期待通りになっていないということです。 その原因の多くは、じつは社内のすべての人にDXを推進することで得られるインセン…

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