なぜ「新築マンション」を買ってはいけないか
■絶対に買ってはいけないワンルームはコレ!
これまで「立地」は厳選することを書きました。そのうえで絶対買ってはいけないマンションとは? それは「新築マンション」です!
購入する方が実際に住むのであれば新築がいいですね。誰も使っておらず、きれいなお部屋もキッチンも享受できるのですから、ご家族も喜ぶでしょう。しかし「自分らしく生きがいのある自由な世界」を実現する経済的基盤を目的としたワンルームマンションを選ぶときは、中古物件以外に選択肢はありません! その理由は、なんと言っても価格の合理性です。
新築物件は、販売時の分譲業者の手数料や広告コスト、その他先行投資等の費用が販売価格に上乗せされているため、どうしても価格が高くなります。確かに新築マンションは最新の設備を備え、新築マンションとして貸し出せば、中古物件より高い家賃収入を得ることができます。しかし新築といえるのは最初のおひとりさま限りなのです。
それが新築物件であっても、誰かが入居してしまえば“立派”な中古マンションになります。その入居者が退去した後の募集では、否が応でも市況を反映した他の中古マンションとの賃料合戦に突入します。その結果、他の中古マンションと比較される賃料水準に下落するのです。
入居者が払える家賃収入には限度があります。賢い入居者だったら、家賃が高いのと低いのではどちらを選ぶでしょうか。富裕層のお金のある方なら、お金に糸目はつけないかもしれませんが、そもそもそんな方がワンルームに入居してくるでしょうか。
利回りも価格合理性においても中古の方が断然有利になります。だからワンルーム投資するのであれば「新築ワンルームマンション」は買ってはいけないという結論になるのです。
■現地を見て決めること!
私が考える購入の基本はチラシ広告ではなく、信頼できる不動産会社から紹介された物件を吟味して判断することです。ただし、紹介された物件をすべて購入したわけではありません。実際に現地を訪ね、断念したところも複数ありました。
立地に関しては自分なりのこだわりがあり、不動産会社には私のこだわり(主張)を通しました。価格は手ごろであっても、バルコニーの真ん前に隣のマンションの壁が立ちはだかって眺望がまったくない物件や救急病院の隣にある物件もありました。万一の場合はいつでも病院に駆け込めて安心だろうと勧められましたが、逆に毎日救急車のサイレンに悩まされるだろうと思い、止めました。
慶應義塾大学(港区)の近くで立地は最高、価格も超手ごろ、こんな物件があったの? と、すぐにその気になった物件もありました。しかし後から今の耐震基準を満たしていない物件であることがわかり、断念しました。このように理由はさまざまでしたが、私の目の前を通り過ぎていったマンションがいくつもあったことを思い出します。
賃貸物件は自分の好みで決めてはいけないとよくいわれます。それは自分の好きな場所や快適な設備を求め過ぎると購入価格が高くなり、適正な利回りが得られなくなることを戒めるからなのですが、私はそうは思いませんでした。
ワンルームマンションといっても、やはり自分の大切な資産として残るものであり、自分なりのこだわりと納得感が必要だと思うからです。
自分の代わりに稼いでくれる相棒として、また我が子のような愛着をもって、気にいる物件の購入を決めるのがよいと思っています。ワンルームマンションを増やしていくこの間の過程について、詳しくは拙著『49歳、窓際サラリーマンだった私が会社を辞めて家賃収入だけでラクラク生活を実現した話」(かんき出版)を参照していただけると幸いです。
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