(※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルス禍のなか、働き方が大きく変わり、家でテレワークをする人が急増しました。快適さがある一方で、知らず知らずのうちに心身ともに不健康な状態に陥ってしまうことがあります。自分自身の心と体を健康に保つ工夫について、ベストセラー『人は見た目が9割』(新潮新書)でおなじみの劇作家・演出家 竹内一郎氏が、著書『マスク時代リモート時代の《新》コミュニケーション』(春陽堂書店)で解説します。

筋肉を確認する

一戸建てに住んでいる人は、巣ごもり生活でも家の中で結構歩いているものです。階段の上り下りも1日に1回以上はするでしょう。

 

しかし、ワンルームマンションなどに住んでいる若者は、数歩歩けば、部屋にあるもの全てに手が届きます。結果的に下半身の筋肉を使うことが少なくなってしまいます。

 

私は大学の授業で「総合芸術論」という科目を持っています。演劇入門のような科目で、「声を出す」「表情豊かにしゃべる」「身体全体を使ってコミュニケーションをする」というのが目的の科目です。

 

メディア芸術学部の教員なので、普段はPCに向かって絵を描くことが好きな学生を教えています。勉強でPCの前にいて、趣味でもPCの前にいるという学生たちに、何とか筋肉を使ってもらおうと始めた科目です。

 

2019年までは対面でやっていたので、教室を動き回ることができました。

 

それ以降は、リモート授業ということもあり、PC画面に入る範囲での「動き」や「発声」をやっています。残念ながら、走り回ることはできません。

 

しかし、エクササイズやストレッチなどで、巣ごもり生活では使わない筋肉を刺激する動きをやってもらいます。すると、身体が覚醒してくるものです。

 

たとえば、両手を水平に開き、「片足立ち」を1分やってもらいます。小学校時代は簡単にできたことができなくなっている人もいます。

 

学生たちは、少し動いただけで筋肉痛になることに驚き、自分の筋肉が衰えていることを自覚します。

 

「これではいけない」「明日は少し家の近所を歩こうか」などと思うだけでも意義があると思っています。

 

本当に翌日から、運動を始めてくれる学生が沢山いるとは思いませんが。少なくとも「これではいけない」ことに気付くだけでも、十分に役に立つ授業になっているのではないでしょうか。

 

身体全体を使って、コミュニケーションをすることは大事なことです。自分の感情や伝えたいことが相手により伝わりやすくなります。

 

身体が動かないと、表情もますます乏しくなっていきます。ただでさえ、表情や身体全体での表現が控えめな日本人がますます「何を伝えたいのかわからない人」になっていくことを私は危惧しています。

 

晴れて自由に対面コミュニケーションできるようになったとき、筋肉が衰え、動かなくなっていることがないよう、日々確認し、鍛えておきましょう。

 

そして筋肉とともに確認してほしいのが、体重です。1日に1回は体重計に乗る習慣を付けましょう。

 

『人は見た目が9割』という拙著がありますが、マスク時代、リモート時代はさらに「見た目」が重要になっていきます。

 

人に会うことが減り、容姿に無自覚になることが簡単な時代だからこそ、自分を律し、常に見た目を整えておく。それができる人は、人から信用を得ることができます。

 

【重要!】身体が動かなければ、表情も動かない。

 

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マスク時代リモート時代の《新》コミュニケーション

マスク時代リモート時代の《新》コミュニケーション

竹内 一郎

春陽堂書店

115万部突破!! 『人は見た目が9割』(新潮新書 2005年)著者が、マスクをしたまま・リモートでのやりとり…、でも円滑なコミュニケーションを取る極意を伝授!

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