長年の苦労の末、ようやく実家に買い手が見つかり、「実家じまい」の最終段階、家財整理に挑んだタレントの松本明子氏。しかし、この家財整理をして引き渡しまでの3ヵ月間は「死ぬほど大変」だったと、松本氏はいいます。実家じまいの最後の大仕事、家財整理の大変さをみていきましょう。

処分したものは約20トン!廃棄費用は100万円…

高松で処分しないものは東京へ持って帰ったのですが、そのために東京と高松を飛行機で3往復ほど、車でも片道10時間かけて7往復ほどしました。これだけで飛行機1往復約6万円×3回=約18万円、車の高速代とガソリン代で1往復約3万5000円×7回=約24万5000円です。もうへとへとでした。

 

廃棄した家財や遺品は2トントラック10回分。1回10万円したので計100万円です。

 

「ゴミ」を捨てるのにこれだけかかりました。引き渡し期限の間近には合計で10日ほど地元の健康ランドに泊まり込んで、集中的に整理に当たりました。実家は荷物だらけで寝られる場所もなかったのです。10日分の宿泊費は約10万円。最後までお金が出るばかりでした。

 

こうして私は25年にわたって約1800万円もかけた実家をやっと手放すことができたわけです。もっと早く売却していればと思わないでもありませんが、父の「頼む」という言葉を自分の中で消化し、けじめをつけるのに必要な時間であり、お金だったんだろうと、いまでは思っています。

もっと早くに知りたかった!遺品整理・買取業者の存在

それにしても家財や遺品の整理があれほど大変なものだとは思いもしませんでした。

 

あまりにも量が多く、気力も体力も時間もなかったので、最後はろくに箱の中身を確認もしないで、あー、もうこれは捨てよう、ゴミでいいや、と仕分けをしていました。ピアノを買い取り業者さんに引き取ってもらったのですが、たったの4000円にしかならなかったことも大きかったですね。

 

ピアノがこれならほかのものはもっと安いに決まっていると思って、子どもの頃、父に買ってもらった立派なステレオのセットなども、場所を取るだけだからと、結局、捨ててしまいました。家具や家電もそう。みんな粗大ゴミです。

 

手元に残したのは、基本的に値打ちがありそうな骨董の類と両親の遺品、それに私の関係のものだけ。残りはすべて20トン分のゴミになりました。

 

1つ心残りがあるとすれば、家財や遺品を丸ごと全部整理して、売れるものは売ってくれる専門の業者さんがあることを知らなかったことです。

 

その存在に気づいたのは実家じまいを終えて半年ほどした頃。前から知っていたら、絶対に利用したと思います。

 

あんなに苦労しなくてもよかったし、ひょっとしたら捨ててしまったものの中に、とんでもないお宝が眠っていて、それを見つけてくれたかもしれません。

 

 

松本 明子

 

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※本連載は、松本明子氏の著書『実家じまい終わらせました! 大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方』(祥伝社)から一部を抜粋し、再編集したものです。

実家じまい終わらせました! 大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方

実家じまい終わらせました! 大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方

松本 明子

祥伝社

数十年前に建てたマイホーム。現在は子が独立し、故郷に親御さんだけが住み続けているという方がほとんどなのではないでしょうか。ゆくゆくは実家に住む人が誰もいなくなってしまうのは予想できるけれど、日々の忙しい生活でと…

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