東京での成功をきっかけに、地元から両親を呼び寄せ、一緒に住むこととなったタレントの松本明子氏。仕事も忙しく給料も増え、思い切って両親と住む建て売り住宅を購入した彼女でしたが、空き家となった実家を手放すことなく、維持費を払い続けていたといいます。それはなぜなのか、みていきましょう。

父の思いを受け、実家を継ぐも…維持費は年間27万円!

両親と暮らし始めてしばらくした頃、父から言われました。「高松の家、お前に継いでほしいと思ってるんだが、どうか」と。

 

松本家は兄が長男ですから、本当なら兄が実家を引き継ぐのが筋なんでしょうけど、兄は大学進学で東京に出ると就職して家庭を持ち、すでにマイホームも手に入れていたので、この先心配なのは明子だと思ったんでしょう。それで娘に残そうと。

 

そんな父の思いがわかったのと、兄も快く了承してくれたので、その話を受けることにしました。

 

父は、高松の実家は2000万円くらいの価値があると考え(これは土地代を除く建物の建築代金に相当する額で、実際にはそんな価値はなかったのですが……)、自分たち(父と母)が他界したら、実家を私に継がせ、兄には実家の価値の半分ぐらいの金額を自分たちが生きているうちに保険を解約するなどして渡しました。

 

これは贈与になるので、兄はそれに対する贈与税を払いました。

 

高松の実家は空き家でしたが、両親はいつ帰ることになってもいいように、私と同居を始めても電気と水道は止めませんでした(ガスは火事が心配なので止めました)。

 

両親や私が年に何度か帰るだけですから、利用料はわずかなものですが、基本料金だけでも、1年で水道代が約1万2000円、電気代は母屋と離れを合わせて約8万円かかります。

 

ほかに固定資産税が年約8万円、火災保険(地震保険込み)が年約10万円。合わせて年約27万円ほどの維持費が少なくとも必要でした。自分が家を継ぐと決まってからは、これらの費用は自分で払うようにしました。

 

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※本連載は、松本明子氏の著書『実家じまい終わらせました! 大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方』(祥伝社)から一部を抜粋し、再編集したものです。

実家じまい終わらせました! 大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方

実家じまい終わらせました! 大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方

松本 明子

祥伝社

数十年前に建てたマイホーム。現在は子が独立し、故郷に親御さんだけが住み続けているという方がほとんどなのではないでしょうか。ゆくゆくは実家に住む人が誰もいなくなってしまうのは予想できるけれど、日々の忙しい生活でと…

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