現場社員が営業利益をタイムリーに把握するメリット
営業利益をタイムリーに把握すれば行動が変わる
営業利益をタイムリーに把握する目的は、営業利益を増やすためにどう活動を改善するかをタイムリーに考え、行動に移すことです。
現場社員が数値を集計し、経営者がその数値を利用するという役割分担はあるものの、現状の営業利益の把握により、営業利益をより改善させるための活動にシフトチェンジしようとする誘因が働きます。
営業利益をタイムリーに把握すると、社員レイヤーと経営者レイヤーで次の効果が期待できます。
社員がスピーディに無駄なコストに気づく
社員は、自分が関連する業務の営業利益を改善させることができます。営業担当社員が売上を伸ばすのは利益改善として最善の例です。しかし、売上はお客様の選択によるものなので、誰もがそう簡単に伸ばせるわけではないかもしれません。
そんななか、誰でもできる身近なことは、無駄なコストをカットすることです。無駄なコストというのは利益獲得に貢献していないコストのことですが、細かいものが積み上がっていることが多く、これらは現場社員が常日ごろから意識しないと気づくことすらままならないものです。
社員が自ら数値を集計するようになると、それが経営者や上司に見られている意識が強くなります。すると、見せる数値(営業利益につながる数値)をよりよくしようと行動を改善するようになり、結果として細かいことにも目が行き届くようになるのです。
この気づきはスピーディであればあるほど効果が大きくなります。たとえば、つけっぱなしの電気があった場合、今日消すのと明日消すのとではどちらが電気代が安くなるでしょう。当然、今日消すほうが安くなります。
会社の無駄なコストも同様です。タイムリーに数値を集計するということは、スピーディに無駄なコストに気づくことになりますので営業利益の増加に貢献します。1人1人の改善効果は小さいかもしれませんが、塵も積もれば山となる、です。