(※画像はイメージです/PIXTA)

火災保険の保険料が2022年10月1日以降、過去最大規模の値上げとなります。その背景には、近年、台風や豪雨といった自然災害が激増し、被害も甚大になっていることがあるといわれます。実際に被害がどの程度甚大化・深刻化しているのか、データをもとに検証します。

損害額の上位10件うち5件が2018年以降に集中

まず、近年の自然災害がどれほど激甚化しているのか、みてみましょう。

 

【図表1】は日本損害保険協会のデータをもとに、2022年3月末時点において、火災保険を含むすべての損害保険について、過去の自然災害による保険金の支払額が大きかった順にまとめたものです。

 

日本損害保険協会調べ
【図表1】過去の自然災害による損害保険金支払額上位10件(2022年3月末時点・すべての損害保険種目を含む) 日本損害保険協会調べ

 

赤で示したのが2018年以降に発生した災害です。

 

2018年台風21号の支払保険金額が1兆円を超え、突出していることがわかります。

異常だった!2018年と2019年の保険金支払額

次に、火災保険に限って、年ごとの自然災害による保険金支払額の推移をみてみましょう。データは損害保険料率算出機構「2021年度 火災保険・地震保険の概況」をもとにまとめたものです(【図表2】)。

 

損害保険料率算出機構「2021年度 火災保険・地震保険の概況」をもとに作成
【図表2】火災保険の自然災害による支払保険金額の推移 損害保険料率算出機構「2021年度 火災保険・地震保険の概況」をもとに作成

 

2010年以降では、2018年(7,079億円)と2019年(5,070億円)が突出しています。また、現時点での参考値ではありますが、2020年(2,196億円)もそれに次ぐ数字となる見込みです。

 

このように、近年、大規模な自然災害が多発する傾向が顕著です。

 

その背景として、地球温暖化の影響が指摘されています。

 

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