(※写真はイメージです/PIXTA)

高層建物内で火事等の災害に見舞われると、多くの人がパニックに陥り、将棋倒しや逃げ遅れといった二次的な事故を招く場合があります。それらを回避するため、消防法や建築基準法では避難経路の確保や耐火建材使用など厳しいルールを設けています。しかし、法律を順守した建物でも「安心・安全」を断言することはできません。万一に備え「タワーマンション」に暮らす住民が行うべき災害への備えについて解説します。

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    台風、地震…火災に限らない「タワマンの災害リスク」

     

    タワマンにおける災害は火災だけに留まりません。台風や地震といった天災に見舞われ、避難が必要となる場合もあります。

     

    ◆台風(暴風雨)による浸水被害

    2019年の大型台風来襲時には、近隣河川の増水により地下配電設備が浸水し、数週間にわたり電気・水道が使えなくなったタワマンがありました。ライフラインが途絶えた巨塔はもはや張子のトラ、先進機能を網羅したタワマンの思わぬ弱点が露呈する事態となりました。

     

    ◆地震による「長周期地震動」被害

    タワマンの場合、地震発生時に「長周期地震動(長い周期で振り子のように揺れ続ける状態)」が起こりやすい構造になっています。揺れが長引けば、室内の大型家具が倒れかかってきたり、避難移動中に転んでしまう危険性も高まります。

    港区、江東区は、タワマン住民に「在宅避難」を推奨

     

    タワマン住民が災害に見舞われた場合、建物外に避難したそのあとはどこで過ごせばよいのでしょう?

     

    近隣に頼れる親類や知り合いが居ればよいのですが、そうでなければ仮住まい先を探さなければなりません。地震や台風の場合は自宅待機も選択できますが、エレベーターはおろかライフラインも心許ない状況です。そんな時は自治体が用意した避難所に身を寄せるのも一つの方法ですが、そこもまた難関です。

     

    タワマンが林立する東京の港区や江東区では、コロナ禍の影響により避難所収容定員を減らしているため、タワマン住民へは「在宅避難」を推奨しています。

     

    港区では「災害時においてご自宅に倒壊や焼損、浸水、流出の危険性がない場合は、そのままご自宅で生活(在宅避難)を送ってほしい」とし、江東区は「小・中学校等への避難のほか、安全な親戚・知人宅への避難や、自宅が安全であれば在宅避難も選択肢として検討してほしい」と広報しています。

    災害リスクを回避するためには

     

    都会のタワマンライフは災害に対し、実に脆弱であることがおわかりいただけたと思います。親類や自治体にも頼れないとなれば自力で生活維持していくしかありません。そこで、有事(災害発生)に備え、平時(日常)に購入・備蓄しておくべき物品を以下に挙げてみました。

     

    ・最低7日分×家族の人数分の水やレトルト食品

    ・救急箱、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、携帯トイレ・ビニール袋等の衛生用品

    ・マスク、手指消毒液、体温計、除菌シート等の感染症対策用品

    ・カセットコンロ、懐中電灯、携帯ラジオ、発電機、ヘルメット等

    ※管理組合で準備している場合もあるので要確認

     

    基本的に防災用備蓄品の消費・賞味期限は長期のものが多いですが、幸いにも災害が起こらなければ期限切れになってしまうものも出てくることでしょう。このようなムダを回避するためには、普段より多めに購入して、普段の生活のなかでも消費しながら足りなくなった分だけ追加購入する「ローリングストック」方式が有効です。万全の備えも大切ですが、資源の浪費を避ける工夫も必要です。

    まとめ

     

    タワマン生活のなかで火事などの災害に遭ったら、住民はどのような行動を取ればよいのでしょうか?

     

    イギリスでのタワマン火災事例を見ると、「自室待機」が促されるなかで多数の犠牲者が出ています。日本国内においてもタワマン火災は絶えず起こっており、出火原因は人為的なものがほとんどで、いつどこで起きてもおかしくないような状況です。

     

    上層階であるほど避難に時間がかかり、その分被災リスクも高まります。室内のインテリアを「防炎物品」にしたり、日頃から避難経路の確認をしておくなど万一に備えることが必要です。

     

    タワマンに関わる災害は火災だけではなく、台風による浸水被害や地震による「長周期地震動」被害なども考えられます。加えて、タワマンが密集する地域では避難所が定員オーバーになる可能性があり、「在宅避難」を推奨する自治体もあります。

     

    災害を自力で乗り越えられるよう、平時から食品や衛生用品などの備蓄をしておくことも大切です。

     

    ※本連載は、『ライフプランnavi』の記事を抜粋、一部改変したものです。

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