「賃金物価スパイラル」が発生する可能性
賃金物価スパイラルの経済的な仕組みはかなり単純であり、家賃と消費者物価の上昇をきっかけに労働者が賃上げを求めるようになることで引き起こされる可能性があります。賃金の上昇は企業のコストを押し上げ、企業は値上げせざるを得なくなります。
これまでのところ実質賃金のスパイラル的な上昇は見られず、むしろ図表5が示すように、実質賃金の伸びは徐々に鈍化しています。
しかし、だからといって賃金物価スパイラルの可能性を否定できるわけではありません。6月の消費者物価指数が示すように、結局のところインフレはなお根強く進行しています。インフレが長引くほど家計の期待インフレ率は上昇し、賃上げを求めるようになります(注5)。
注5:(出所)Inman, P. “Would a wage/price spiral cause inflation to run out of control?” ザ・ガーディアン。
いまから40年前…「ボルカー時代」のインフレ対策
悲観論であれ楽観論であれ、新たな具体的データによって現在の見方が変わる可能性もあります。今の所、インフレに関してはソナルが最もタカ派寄りの見方をしています。ソナルは経験則から市場が将来のインフレ予想を苦手としていることを知っています。用心するに越したことはありません。
しかし、ボルカー型の強力な政策対応は必要でしょうか? 1980年代初めにFRB議長に就任したポール・ボルカーは金利を19%まで引き上げることで急激なインフレを抑え込みました。その結果、深刻な景気後退が引き起こされましたが、景気後退は短命に終わったのです。
フランクリン・テンプルトン
カメハメハ倶楽部セミナー・イベント
【5/7開催】ABBA案件の成功体験から投資戦略も解説
世界の有名アーティスト「音楽著作権」へのパッション投資とは
【5/8開催】使わない理由はない!?
金融資産1億円以上の方だからできる「新NISA」活用術
【5/8開催】「相続登記」を放置するとどんなトラブルに?!
2024年4月施行「相続登記の義務化」を専門弁護士がイチから解説
【5/9開催】認知症対策だけじゃない!
数世代先の相続まで見据えた資産管理・承継ができる
「家族信託」活用術
【5/9開催】「海外法人のつくり方・つかい方」
日本に居ながら自分の「分身」を海外に作るメリットは何か?
【5/11開催】相続人の頭を悩ませ続ける
「共有名義不動産」の出口は“売却”だけじゃない!
問題点と最新の解決策を藤宮浩氏が特別解説