(※写真はイメージです/PIXTA)

Uターン転職活動は孤独であってはいけません。エージェントにおんぶに抱っこでもいけませんが、借りられる知恵やサポートは受けて、エージェントと二人三脚で最善策を見つけていくことが必要です。キャリアコンサルタントの江口勝彦氏が解説します。

「幸せのUターン転職」に必要な条件

Uターン転職はスムーズにいくことのほうが珍しく、みんなが同じ悩みや揺らぎを経験するものです。その揺らぎが起こったときに、「いや、やっぱり自分はこうする」と立て直すためには、強い軸が必要です。

 

転職活動を海にたとえるなら、あなたは小舟です。さまざまな波や嵐がやって来て、あちこちぶつかったり、ゆらゆら揺れたりします。しかし、太くて強い帆があれば風を受け止めて、前に進んでいけます。

 

この太くて強い帆が、転職に対する「信念」であり「軸」に当たります。自分がどう生きていくか、どんなキャリアを築いていくか、仕事を通してどんな自分になるか――高く帆を揚げて、力強く前に進まなければなりません。

 

■あなたにも「幸せのUターン転職」が待っている

 

私は最も幸せなUターン転職のかたちは、「都会でも幸せだったけれど、地元に帰ったらもっと幸せだった」と思えることだと思っています。どこに住んでも幸せにはなれるけれども、やっぱり地元はいいよねと言ってもらうことができたら、Uターン転職として成功したと感じます。

 

Uターン転職では、仕事だけ100点満点の転職先が見つかっても不十分で、その人の私生活も含めて100点満点を目指さなくてはなりません。そこが難しいところでもあり、やりがいのあるところでもあります。

 

転職相談のカウンセリングや自己理解を促す際のコーチングでは、クライアントの人生や背景にも触れます。その人がどういう人生を歩んできたのか、何を大事にしていて、これからどうなりたいと思っているのか、人とは違うどんな特性をもっているのかなど、その人を丸ごと理解したいと思っていつも面談をしています。

 

そうやって対話していると、その人に合った職場やポジションなど、さまざまなアイデアやインスピレーションが生まれてきます。

 

逆にこちらを信用して話してもらえないと、アイデアやインスピレーションが働きません。これは私だけでなく転職エージェントをしている人はみんなそうだと思います。

 

ですから、自分が叶えたいことがあれば、どんどんエージェントに情報開示して質問したり要望したりするべきです。

 

転職活動は孤独であってはいけません。エージェントにおんぶに抱っこでもいけませんが、借りられる知恵やサポートは受けて、エージェントと二人三脚で最善策を見つけていくことが必要です。

 

転職が叶って1年、5年、10年と経ったとき、「Uターン転職は自分にとってベストな選択だった」と笑えるように、妥協なく夢を追いかけてほしいと思います。

 

江口 勝彦
株式会社エンリージョン 代表取締役
キャリアコンサルタント

 

 

本連載は江口勝彦氏の著書『幸せのUターン転職』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部を抜粋し、再編集したものです。

幸せのUターン転職

幸せのUターン転職

江口 勝彦

幻冬舎メディアコンサルティング

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