写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏による、最新のフィリピンレポート。今週は、コロナ後のフィリピンの力強い経済回復と、それを支える通信インフラの動向についてレポートします。

イーロン・マスク創業「スペースX」…フィリピン進出

フィリピン政府は、政府の無料Wi-FiプログラムにElon Musk氏の衛星通信ネットワーク会社・Starlink(Musk氏の人口衛星打ち上げ会社SpaceXのグループ会社)を参加させることを検討しています。

 

Starlinkは2022年12月までに、フィリピンでの商用人口衛星打ち上げに取り組んでいます。消費者がインターネットの速度の遅さに長年不満を持っているフィリピンが、東南アジアでの同社の最初の事業となる見込みです。

 

Starlinkのサービスには初期費用として599ドル(パラボラアンテナ、ルーターなどのデバイスの一括払い)、月額99ドルのサービス料がかかり、平均的なフィリピンの家庭にとっては高額ですが、情報通信技術長官のIvan John Uy氏は、政府は州の無料インターネットプログラムの一環としてStarlink社のサービスを活用する可能性があると述べています。

 

Uy氏によると、既存の通信会社は事業採算性の問題から、離島などの遠隔地域に充分な投資ができていないとともに、これらの地域の人々には、Starlinkのサービスを利用する余裕がない可能性があるため、政府が介入する必要があり、無料のWi-Fiプログラムを展開するための予算を準備すると述べました。

 

情報通信技術庁は、地方自治体と協力して、どのように機器をセットアップし、接続をセットアップできるかについて調査しています。

 

フィリピン政府は2022年5月に米Starlink社の通信事業への参入を認可しました。これは、これは通信事業における外資規制を撤廃する昨今の法律改正によって可能になりました。

※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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