(※写真はイメージです/PIXTA)

医師の近藤靖子氏が、「シニア世代を健康かつ快適に過ごすために、50代や60代前半の生活のうちに気をつけたいこと」として、「腰痛」について解説していきます。

腰痛を持つ日本人は3千万人…危険度が高い「痛み方」

人類はほかの哺乳類と同様本来4本足歩行の動物でしたが、そこから進化して2本足歩行となったために両手を自由に使えるようになり、道具を使って文明が発展したと言われています。

 

けれども2本足歩行となったがための弊害もあり、その一つが腰に上半身の負担がかかるようになったための腰痛です。実際、日本人で腰痛を持っている人は3千万人もいて、そのうち85%は原因が特定しにくい非特異的腰痛だということです。

 

私も冬の間、特に腰に負担をかけたという心当たりはないのに、しばしば腰に軽い痛みを感じることがありました。痛みを感じるのは、身体を動かしたりひねったりする場合で、場所はその時によって右腰だったり左だったりします。

 

そして、大抵は半日から1〜2日で良くなります。痛みの程度は軽く、しばらくすると良くなるのでそのままにしていましたが、一度病院で検査したほうが良いのか、また予防するために普段運動などしたほうが良いのかなど疑問が出てきました。

 

NHK健康チャンネルによると、腰痛の危険度としては、「身体を動かした時だけ、腰だけ痛む」場合には、当面の危険はないそうです。対処法としては、①適度な運動を行う、②できる範囲で通常の生活を続ける、③ストレス対策を行う、がすすめられています。

 

痛みがある場合には、じっと安静にしているより、適度な運動を行ったり、できる範囲で通常の生活を続けることが大切だそうです。

 

逆に危険度が高いのは、「じっとしていても痛む」「背中が曲がってきた」「お尻や脚が痛む・しびれる」「脚のしびれにより長く歩けない」などの場合で、脊椎や内臓の病気や神経の障害の可能性があるので、医療機関を受診する必要があります。

 

腰痛予防運動に関しては、私はこれまで、腰回りの筋肉を鍛える運動、すなわち腰の曲げ伸ばしやひねりに直接関係のある筋肉を鍛えることだけが有効だろうと思っていました。

 

ところが、実は腹筋を鍛えることこそ重要であると、今回初めて知りました。そして、腰につながっている横腹筋や多裂筋といったインナーマッスルを鍛えて、腰に良い姿勢を保つことも大事なようです。

 

さらに腰回りを動かす簡単な「これだけ体操」というものもインターネットで見つけました。これは、腰を前や後ろ、そして左右に押しながら少し曲げる体操で、どこでも手軽にできます。

 

また、この体操で、手で腰を一方向に押して違和感や痛みを感じれば、自分でもどこがどの程度痛いのかがわかるので、腰痛の程度や回復の程度も自己判断する目安にもなりそうです。

次ページ痛みと「ストレス」の間に「強い関係性」があるワケ

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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