(※写真はイメージです/PIXTA)

医師の近藤靖子氏が、「シニア世代を健康かつ快適に過ごすために、50代や60代前半の生活のうちに気をつけたいこと」として、「足と健康の関係性」について解説していきます。

「速く歩く人は健康寿命が長い傾向にある」

最近の研究では、速く歩く人は健康寿命が長い傾向にある、すなわち介護を必要とせずに生きている期間が長くなるそうです。

 

確かに高齢者で介護ケアを受けている人々は、自力歩行が困難なことが多く見られます。原因としては、脳や心臓、肺の病気があったり、そうではなくても下肢の筋力低下があったりします。

 

さらに、高齢者には、外反母趾(ぼし)や巻き爪、白癬(はくせん)や浮腫など足に病気が見られることもあります。

 

足の問題は、脳や心臓の問題と比べると軽く見えますが、長い間に病気が進行したり、末期まで進んでしまうと、治すのがとても困難になります。

 

例えば、外反母趾や巻き爪が進行すると、痛みで歩くのが困難になります。白癬では爪が肥厚、変形してしまい、容易に爪を切ったり削ったりできなくなります。また、浮腫も痛みや感染のもとになりがちです。

 

従って、まだ若いうちから、病気や異常が見られ始めた時から、少なくとも深刻な問題になる前に、足のケアに気を配るべきだと思います。

 

実は私の場合も、長いこと足の問題で悩んできました。

 

症状としては、少し歩いただけですぐ足が疲れてしまい、足底が痛くなるというものです。私の足の何が問題なのか、そしてどうすれば良くなるのか、いろいろと試行錯誤してみました。

 

まず、カスタムメイドな靴合わせをしてくれる靴屋に行ってみました。

 

そこでは、私の足の3Dの画像を撮りましたが、私の足の形は特に問題ないということでした。次に、皮膚科を訪れました。というのは、私の足の裏には部分的に固いところがあり、時々魚の目ができていたからです。

 

皮膚科では、私の足の裏の皮膚はとても薄いので、所々厚くなっているところが痛く感じられるのでしょう、ということでした。しかもその原因は、たぶん加齢によるものでしょうと。

 

これらのことから、私の足には大きな問題がないということがわかり、ホッとしましたが、問題は解決されないまま残りました。

次ページ問題解決のため、日本では馴染みのない「専門店」へ

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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