日中の筋肉運動が脳の情報処理能力を高める
インドアのスポーツはあまり睡眠には貢献しない。
A氏はスポーツジムに通っていたが、睡眠の質は悪くなっていた。本当に必要な運動はスポーツではないのかもしれない。
自律神経システムは脳に匹敵する神経細胞数を保有し、身体のほとんどのことに関与しているが、重大な機能の一つが、睡眠の安定化である。自律神経の機能が落ちると睡眠の質がわるくなる。寝ているときに脳は不要な情報を削除する。眠らないと、脳は削除できなかった情報に振り回され、状況判断を誤らせ、些細なことに過剰な反応をし、不安を喚起し、苛立ちやすくなる。
ただ、睡眠中の脳の情報処理をサポートするためには、日中のこまめなリアルな運動が重要である。たとえば、片づけたり、物を作ったり、世話をしたり、これらすべては、スポーツとは異なり、状況を変化させ筋肉の運動に基づく新しい体験を生み出す。リアルな体験、つまり筋肉運動が脳の情報処理能力を高める。
太陽の光に当たり運動することが大事
夜型は睡眠のリズムが安定しなくなり、世界から51分づつ遅れをとる。
人を全く外の光の当たらないとこで生活させると、一日が25時間ぐらいになってくる。これは、月のリズムに近い。月の一日は24時間51分で、主として引力の変化によって人体に影響する。太陽の引力は強すぎて、通り過ぎてしまうので、リズムは、もっぱら、夜と昼といった光の変化でしめされる。
引きこもって光に当たらない生活は、月の引力のリズムに引きずられやすい。地上の生き物は大昔より、この51分のずれを、朝の光と共に巻き戻して24時間の生活を営んできたのだが、先ごろの引きこもり人生は補正を怠り、いわば、夜行性の生活になりつつある。
しかし、世の中や人の自律神経やそれ従った睡眠はまだ24時間のリズムを基本としている。すなわち、太陽に当たることは、特に朝日のもとで筋肉を動かすことが、世の中と身体の調和に役立っているのだ。
質の良い睡眠には太陽のリズムに沿ったアウトドアでの筋肉運動が有効である。筋肉を動かすと少なくとも20種類以上のマイオカインという物質が放出される。この物質には、脳の成長を促すものや、免疫力をアップさせるもの、そして、睡眠の質を上げるものなど、重要な働きをするものが多く含まれている。
スポーツより、日常のこまめな運動が、筋活の基本である。自律神経の働きはオーケストラの奏でる音楽に似て、身体機能の調和はリズムによってもたらされる。コロナの本当の狙いは身体のリズムを崩し人類を弱らせるところかもしれない。
遠山 高史
精神臨床医
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