受験勉強で生きる力を身につけて成長する
このように受験した模試の結果には、合格につながっていくヒントがたくさん隠れています。
模試は受けっぱなしにせず、間違えた問題を解き直すのは当たり前ですが、さらに結果の分析をすることで、次の目標や課題がまた見えてきます。ここでプランを見直し、新たに必要となった項目(目標・タスクなど)を計画表に追記していきましょう。こうすることで、計画はアップデートされ、入試に向かっていく受験生の学力も同じくアップデート(=向上)されていくのです。
母 「国語は前回より良くなったね。このまま漢字と語彙を増やしていこう」
息子 「 うん。次は数学をもっと頑張りたいな。あまり良くなかったから」
母 「 そうね……関数をもう少しとりたいね。苦手じゃないし、問題をたくさん解けば伸ばせると思うよ」
息子 「関数の応用問題をもっとやりたい!」
母 「よしっ、休日に新しい参考書を見に行こう」
➡ 勉強計画に、新しい関数の参考書と数学(関数対策)の時間が加わる。
一度立てた計画を、そのままやっていくだけではありません。学力の現状に合わせて計画を立て直していくことが重要。軌道修正をするために、どんどん親子で話し合ってください。得点アップに必要だと思うポイントを話し合い、意見や知恵を出し合って、目標達成のために計画をどんどん改善していきましょう。
塾なし受験を進めるということは、
プラン ➡ 計画を立てる。対策を立てる。
ドゥ ➡ 勉強する。模試を受ける。
チェック ➡ 自己分析、実力分析、結果分析をする。
アクション ➡ 計画や対策を見直す、立て直す。
これを繰り返して実践していくことが、志望校合格への道のりです。そして、その道のりを可視化するために、計画表はあるのです。
これは、受験に限らず社会人になっても同じことがいえます。目標に向かい具体的・計画的プランを立てて進め、途中で分析をして、軌道修正をしながら努力を続ける。すなわち、目標を達成するための行動=生きる力が、受験を通して身についていくことになるのです。
受験後に待っているのは志望校合格だけでなく、「本人が生きる力を身につけて成長している!」。
これが、塾なし受験プロジェクト最大の魅力です。
受験勉強は、戦略的に、計画的に、前向きに。
塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター