投資が不安な人は「投資」と「投機」を混同している
視点は少し変わりますが、なぜ世の中には株式投資に不安を感じる人が多いのでしょうか。
筆者が思うにそれは、「投資」と「投機」の混同に起因しているように感じます。
「投機」とは、たとえば株式や為替の「日計り取引(当日中に売買を繰り返す取引)」のように、短期的な価格変動に着目した値段の鞘取りから利益をあげようとするもので、実体はなく、法則性を見出すことは困難です。
つまり、賭けに近い要素があり、プロでも利益を出し続けることは難しい手法です。
一方「投資」とは、実体としての企業価値に着目し、その価値が長期的に増える傾向を見込むものであり、一定の法則性があります。「株価は価値に収斂する」というシンプルな法則です。
株式投資において本来着目すべき価値とは、企業の”本業”(=活動そのもの)です。株価に短期的な変動があったとしても、中長期的には業績に代表される「実体としての企業価値」に収斂する傾向にあります。
そのため株式投資というのは、プロはもとより一般生活者であっても、本来実践しやすい投資手法といえるでしょう。
「株価(価格)ではなく、価値に投資する」
日々の株価変動ではなく、長期的に価値が高まることへの眼差しが、まさに資産運用における「成功のカギ」だと思うのです。
鎌田 恭幸
鎌倉投信株式会社
代表取締役社長
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