認知症の第一人者、認知症に…「デイサービスに参加したくなかった」ワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

「まだ大丈夫と思いたい。でも、知っておけば準備できる。」高齢者認知症外来・訪問診療を長年行ってきた専門医・近藤靖子氏は、書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』のなかで「デイサービス」について解説しています。

認知症になった「認知症の第一人者」が嫌がったこと

2020年のお正月明けに、NHKスペシャル「認知症の第一人者が認知症になった」という番組を見ました。

 

日本の認知症医療の第一人者で、長谷川式認知症スケールという認知症の知能検査の考案者として広く知られている、長谷川和夫先生が認知症になったというのは、私も新聞記事などで読んで知っていました。

 

番組を見て強く印象に残ったのは、長谷川先生がデイサービスに参加する場面です。憮然とした表情で、ただ座っているだけ。ほとんど無言です。デイサービスが終わって家に帰って来てから、「何がしたいかということを聞いてほしい」とおっしゃっていました。したくもないゲームなどに参加させられるのが、苦痛だったようです。

 

長谷川先生も、医者として認知症の患者を診ていた時は、デイサービスに参加することを患者や家族に積極的にすすめていました。そして、自分がデイサービスに行くのも、一日中介護を担っている奥さんの負担を軽減するため、というふうに理解されています。

 

それでも本音を言えば、自分がデイサービスに参加するのは嫌なようです。家にいたり、行きつけの喫茶店に娘さんに連れて行ってもらったりするほうがずっと良いようでした。

 

私たちのクリニックの高齢の患者さんでデイサービスが好きな方は、話好きの女性の方が多いようです。診察時にも、「デイサービスでお友達ができて楽しい」「ヒノキのお風呂に入れるのが良いです」などと教えてくれ、行くのを楽しみにしている様子です。

 

一方、デイサービスに行きたくないという方もたくさんいます。

 

本人にどうして行きたくないのか尋ねると、「私には必要ない」「気が進まない」という答えだったり、何も答えず俯いていたりします。娘さんや息子さんの話では、「母は非社交的だから」「人付き合いが苦手なので」などという答えです。

 

娯楽として何がしたいか聞いてみても、「何もしたくない」「家にいたい」と言う人も多いです。

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    本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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