認知症になって「夫に暴言を吐く」「介護者を責める」…「メンタル症状が出る人」の特徴 (※写真はイメージです/PIXTA)

「まだ大丈夫と思いたい。でも、知っておけば準備できる。」高齢者認知症外来・訪問診療を長年行ってきた専門医・近藤靖子氏は、書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』のなかで「認知症患者のメンタル症状」について解説しています。

メンタル症状と認知症

認知症は脳の病気であり、一方、メンタルな症状も脳の働きが原因なので、認知症が原因で精神症状が出てくることがあります。認知症が中等度に進行してくると、BPSD(behavioral and phychological symptoms of dementia、認知症による行動・心理症状)と呼ばれる異常行動などがしばしば見られます。

 

典型的な症状としては、実際には見えたり聞こえたりしないのにそう感じる幻視・幻聴、物盗られ妄想や被害妄想などの妄想、自分の意思に反した時などに強く見られる暴言や暴力、そして徘徊などです。

 

これらの症状が出る背景として、認知症には知能の低下やそれによる理解力の低下があります。わからない、理解できないので、不安に感じたり、怖く感じたりして、幻覚を感じ、妄想を信じ込み、反応として暴言や暴力が出てしまいます。

 

自分の時計や財布をどこかに置いてしまい、でも置いたことはすっかり忘れているので、自分が置き忘れたという自覚はありません。今、自分の財布がない、という事実があるだけです。誰かが盗ったのだろう、そうすると身近にいる人がやったに違いない、と理論づけてしまいます。不思議なことに、そう理論づける神経回路は働いているわけです。

 

こういった認知症に伴った精神症状は、比較的理解しやすく、対応の仕様があります。本人の訴えを、頭ごなしに否定せず、相槌を打ちながら聞いていると、しゃべっているうちに気持ちが落ち着いてくることが良くあります。また、物忘れの進行もあり、こだわりもそう長続きはしないので、気分を変えてほかのことを考えるように仕向けることができたりします。

 

ところが、認知症の高齢者の中には、強いメンタルな症状を表す人もいて、そういう場合には対応がとても困難になります。

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    本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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