相続対策の「エンディングノート」に記載すべき事項とは?

前回は、遺言書と合わせて活用したい「エンディングノート」の内容について説明しました。今回は、相続対策の「エンディングノート」に記載すべき事項を見ていきます。

葬式の形式、費用負担についても忘れずに記載

エンディングノートにはどのような内容を記すべきか思い悩むかもしれませんが、具体的には以下のような内容、事項を記しておくとよいでしょう。

 

1.経歴と思い出

 

2職歴

 

3家族への思い

 

4医療・介護について(寝たきりや認知症になった場合を想定して)

①介護費用、②認知症になった場合の財産管理、成年後見人

 

5葬儀など、もしもの時に知らせてほしい人の連絡先

 

6相続・財産管理

①不動産、②銀行口座/クレジットカード、③有価証券など、④生命保険など、

⑤債権・債務、⑥その他

 

7葬儀・墓

①葬儀の形式・規模、②葬式費用の負担について、③葬儀の宗派など、④葬儀会社、⑤遺影、⑥香典の授受

 

8.大切な人たちへのメッセージ

①家族、②孫、③その他

 

9その他

①遺言書の有無、②貸金庫、③形見分け、④その他

所有している土地に関する書類も合わせて保管

これらのうち、6の「相続・財産管理」については、土地を持っている場合には、その履歴についても言及しておいた方がよいでしょう。というのは、相続する土地の由来によっては、相続税が大きく変わる可能性があるからです。

 

すなわち、土地を親から相続するような場合、①親が以前に相続した土地をさらに相続するパターンと、②親が現金で固有資産として購入した土地を相続するパターンと、さらに③親が所有していた土地を売って買い換えた、または交換した土地を相続するという代表的な3つのパターンがあり得ます。これらの3つのパターンで、相続した後に土地を売ることを前提としている場合、当然、譲渡税という税金を考慮する必要があります。

 

各土地の取得に関する書類(売買契約書、申告書、地積測量図面など)の保管場所をエンディングノートに明記しておくとよいでしょう。

 

例えば、相続した土地に計画道路が通ることが予定されているような場合には、セットバックなどが義務づけられている可能性があります。そこで、計画道路が通る予定があるのなら、そのことについても、エンディングノートで触れておくようにしましょう。

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大坪正典税理士事務所 所長 税理士

神奈川県横浜市出身。相続、事業承継、都市開発、企業再生支援業務などを中心に携わる。他士業とのコラボレーションによるワンストップサービスを提供。著書に『もめない相続ABC』(共著、日本相続新聞社)、『はじめての相続・贈与』(共著、明日香出版社)などがある。

著者紹介

連載残された家族にきちんと「意思を伝える」遺言書の書き方

本連載は、2014年3月20日刊行の書籍『相続争いは遺言書で防ぎなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

相続争いは遺言書で防ぎなさい

相続争いは遺言書で防ぎなさい

大坪 正典

幻冬舎メディアコンサルティング

相続をきっかけに家族がバラバラになり、互いに憎しみ合い、ののしり合う──。 故人が遺言書を用意していない、あるいはその内容が不十分であったために、相続に関するトラブルが起こってしまうケースは数多く存在していま…

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