脂肪肝の改善が期待されるサプリメント・漢方系
オルニチン(肝臓で活躍するアミノ酸)、タウリン(タンパク質が分解する過程でできるアミノ酸に似た物質。消化管内でコレステロールの吸収を抑える働きがある)、カルニチン(脂肪代謝に重要なアミノ酸)は歴史が長いサプリメントということで、治療に使われることがあります。
私自身は、玄米に注目しています。漢方のなかにも玄米を利用したものがありインスリン抵抗性を改善したり、善玉のアディポネクチンを増やしたりという作用が知られています。玄米中にはイノシトールやフィチン酸という成分があります。イノシトールは肝臓を強めて老廃物を体の外に排泄する役割があります。フィチン酸には、老廃物を排出する機能が期待できます。日本人の食事に取り入れやすい食材として有用ではないかと思います。
図表3に挙げたサプリや漢方は、日常食べても良いものをリストアップしています。薬物治療の後に症状が安定している場合や、患者が薬剤を希望しない場合にはサプリメントが勧められます。ただ注意点として、サプリメントは自費になります。また効果や質も製品によりまちまちです。摂り方によっては肝臓に負担がかかる場合もありますので、自己判断で摂るのではなく、サプリメント処方に詳しい医師に相談してください。
サプリメントは、元々は食品であり、健康維持のために活用して良いものです。脂肪肝でないけれど、予防したいという人がこうしたサプリメントを摂取するのは悪いことではありません。
川本 徹
みなと芝クリニック 院長
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