「糖質過多の食生活」は肝臓への負担大
肝臓はただでさえ働き者なのですから、できるだけ負担をかけないようにしたいものです。
私たちがお酒を飲むとき、体の中に入ったアルコールのほとんどは肝臓で解毒され、体の外へ排出されています。習慣的に多量にお酒を飲み続けることでアルコールの分解に肝臓が酷使され、脂肪の分解が追いつかなくなり脂肪肝になります。
アルコールの分解だけでなく、同じく糖質過多の食生活も肝臓に大きな負担をかけます。糖質が効率のよいエネルギー源であるというのはまちがいありません。糖質にはタンパク質節約作用もあり肝機能の修復に欠かせないものとなっています。また肝臓の抵抗力を高める作用もあります。
■糖質を摂るときは「量」と「食べ方」に注意
しかし糖質をとり過ぎると肥満を招きやすいことも確かです。たんぱく質や脂質と比べて吸収速度が速い栄養素であり、食後血糖値が急激に上がると、体内でインスリンが大量に分泌され、脂肪を溜めこみやすくなってしまうため、糖質を摂る際には量と食べ方の両方に気を付けたいものです。
よくいわれるのが野菜から食べ始めて食物繊維をお腹に入れてから、炭水化物などの主食を食べましょうという“食べ順”です。糖質は食物繊維や脂質と一緒に摂ると食後血糖値の上昇が穏やかになることが知られています。要は糖質を空腹時にいきなり食べないことがポイントです。食べ順では、とにかく「糖質の多いものは後回し」と覚えておくといいでしょう。ゆっくり、よく噛んで食べると食後血糖値の急上昇を防いで、かつ満腹感を得やすくなりますので、ぜひ実践してください。