(※写真はイメージです/PIXTA)

日本ではすでに「60歳で定年退職する人」が少数派となり、多くの方が自身の老後のマネープランについて真剣に考え、対策に取り組んでいる現状があります。本記事では、老後困らないための年金の加入方法についてプロが解説します。※本記事は『会社も役所も銀行もまともに教えてくれない 定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)から抜粋・再編集したものです。

会社員として再就職予定なら、失業手当がもらえる

定年退職後に再就職したいものの、退職時点ではまだ仕事が決まっていないこともあるかもしれません。そんなときは、雇用保険の手続きをすることで失業手当(雇用保険の失業等給付の基本手当)を受け取ることができます。

 

失業手当を受け取るには、ハローワーク(公共職業安定所)で求職の申し込みが必要です。

 

失業手当は新しい仕事を見つけて再就職してもらうために支給される手当なので、退職後にしばらく休もうと考えている人や、仕事を探さない人は受け取ることができません。ハローワークで仕事を探し、就職活動をする必要もあります。

 

ハローワークでの手続きに必要なのが、雇用保険被保険者証と離職票(雇用保険被保険者離職票)です。雇用保険被保険者証は、多くの場合会社に保管されていて、退職すると返してもらえます。また離職票には「離職票‐1」と「離職票‐2」の2種類があります。離職票は、退職から10日程度で退職した会社から届きます。退職する前に、いつごろ離職票がもらえそうかを会社に確認しておきましょう。

 

離職票が届いたら、お住まいの地域のハローワークにいき、求職の申し込みをします。求職申込書に必要事項を記入し、離職票‐1と離職票‐2、マイナンバーや身元の確認書類などを提出します。写真や印鑑、預金通帳(またはキャッシュカード)も必要になるので、忘れずに持っていきましょう。

 

失業手当の受給資格があると確認されたら、後日雇用保険の受給説明会に参加し、雇用保険制度の説明を受けます。その際、第1回の失業認定日も通知されます。

 

失業認定日とは、ハローワークから「失業している」と認定される日のことです。原則4週間に1度あります。この日までに求職活動を行いつつ、失業認定日にはハローワークに足を運び、失業の認定を受ける必要があります。

 

失業の認定を受けると、後日指定した口座に失業手当が振り込まれます。

 

失業手当でもらえる金額は、退職前6か月の賃金合計を180で割った「賃金日額」に、所定の給付率をかけた金額(基本手当日額)です。この基本手当日額に、雇用保険の被保険者期間に応じた所定給付日数をかけた金額が、失業手当の合計額です。

 

なお、退職後に同じ会社に再雇用される場合は、雇用保険の手続きは必要ありません。再雇用後の給与が60歳到達時の75%未満に減る場合には「高年齢雇用継続基本給付金」が受け取れるため、その手続きが必要になりますが、会社がしてくれます。

 

※1 退職前6か月の賃金合計を180で割った金額 ※2 y=0.8w-0.35{(w-4,970)/6,030}w、y=0.05w+4,400 のいずれか低い方の額
60〜64歳の基本手当日額 ※1 退職前6か月の賃金合計を180で割った金額
※2 y=0.8w-0.35{(w-4,970)/6,030}w、y=0.05w+4,400 のいずれか低い方の額

 

失業手当の給付日数

 

 

頼藤 太希
株式会社Money&You代表取締役

 

 

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会社も役所も銀行もまともに教えてくれない 定年後ずっと困らないお金の話

会社も役所も銀行もまともに教えてくれない 定年後ずっと困らないお金の話

頼藤 太希

大和書房

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