伸ばす部位や伸ばし方が間違っている
▶Q:ストレッチをしても体が柔らかくならないのはなぜ?
A:全身が硬いから
B:伸ばす部位が間違っているから
正解はこっち! B:伸ばす部位が間違っているから
■全身硬い人なんて存在しません。
ストレッチを続けているのに、一向に体が柔らかくならない……。こんな悩みを抱えている方がたくさんいます。
みなさん、「私は体が硬いから」と、諦めたように言いますが、全身が硬い人なんていません。ただ、伸ばす部位や伸ばし方が間違っているだけなのです。
そもそも、ストレッチを行うと体が柔らかくなるのは、どうしてだと思いますか? 「筋肉が柔らかくなってゴムのように伸び縮みするようになる」と思っている方が多いのですが、そうではありません。
筋肉は筋原線維の集合体です。筋原線維はアクチン、ミオシンというタンパク質からなる、サルコメア(筋節)からできています。ストレッチを正しく続けると、サルコメアの数が増え、筋肉が長くなります。筋肉が長くなると関節の稼働範囲が広がるため、柔軟性がアップするのです。
ところが、ここでひとつ問題があります。人間には硬い筋肉と柔らかい筋肉があるのですが、人はストレッチを行う際、もともと柔らかい筋肉ほど、無意識に一生懸命に伸ばそうとする傾向があります。なぜなら、柔軟性の高い部位ほど、伸ばすと気持ちいいからです。
しかしそれでは、柔らかいところはより柔らかく、硬い部分は硬いままですよね。
ストレッチは硬い筋肉を優先して行うのが肝です。下図に柔軟性テストを掲載しました。自分はどこが硬いのかをチェックして、柔軟性の足りないところだけをストレッチしてください。
なお、柔軟性が適切な部位については、毎日ストレッチをする必要はありませんが、それ以上硬くならないよう、定期的にストレッチをしておくことをおすすめします。
正しい方法でコツコツ続ければ、誰でも必ず憧れの柔らかい体は手に入ります。