政策金利は7.75%に
■メキシコ銀行(中央銀行、中銀)は6月23日に金融政策決定会合を開き、政策金利を7.0%から7.75%に引き上げました。
■中銀による利上げは今回で9会合連続ですが、利上げ幅は0.5%から0.75%に引き上げられ、米連邦準備制度理事会(FRB)と歩調を合わせた格好です。
タカ派姿勢を鮮明にする中銀
■5月のメキシコの消費者物価指数は前年同月比で7.65%の上昇となり、引き続き中銀の目標レンジ(上限4%)を大きく上回っています。
■インフレ高止まりや、FRBの金融引き締め姿勢の加速を受け、弊社では政策金利の見通しを引き上げました。 政策金利は今回に続き、8月と9月の会合でも0.75%の利上げが実施され、9月末には9.25%まで引き上げられるものと予想しています。
利上げ継続でペソは堅調
■5月の米消費者物価指数の発表と前後して米長期金利が急騰した場面では、メキシコペソがやや弱含む場面もありましたが、その後は米長期金利の上昇が一服したこともあり、ペソは底堅い推移が続いています。
■堅調な個人消費を背景とした景気回復や積極的な金融引き締めの継続から、ペソは堅調な値動きが続くものと思われます。インフレ指標やFRBの政策如何では今後も一時的に不安定な値動きとなる局面も想定されますが、ペソは1米ドル=20ペソを中心としたレンジ内での底堅い推移が続くものと予想しています。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『メキシコ中銀が0.75%の利上げ…今後の展開は?【専門家が解説】』を参照)。