「イメージ勝負」の保険会社に要注意
生命保険の場合、中身よりもイメージで勝負しようとする会社ほど、保険商品に「ペットネーム」(愛称)を付けて売っているようだ。
名前を聞いただけでは、何をどう保障してくれるのか、保険の中身はサッパリわからない。名前に満足しているのは、その名前で商品を売っているその会社の人達だけだ。
堅実な会社は、自己満足のくだらないペットネームなど付けず、一生涯保障の保険なら「終身保険」、掛け捨てで一定期間だけ保障する保険なら「定期保険」、死亡保障額と満期保険金が同額の保険なら「養老保険」などと、まれに1つ2つの例外はあっても、名前を聞いただけで保障の内容が説明もなしで即座にわかる、正当な呼び方の保険を販売しているはずだ。
紛らわしい名前の保険にも要注意
重ねて筆者が消費者に対して一番注意を呼びかけたいことは、似たような紛らわしい名前の保険だ。うっかり間違って加入してしまうと、金銀財宝の詰まった箱を手に入れたと思ったら、実は浦島太郎の玉手箱で、出てきたのは煙だけという保険がある。
金銀財宝の方は「積立利率変動型終身保険」といい、玉手箱の方は「利率変動型積立終身保険」という。
神経を使ってよーく注意しないと名前だけだとプロでも間違えやすい保険だ。
名前を見くらべていただきたい。前者と後者の名前に使っている文字は全く一緒だ。よく見れば文字の配列だけが違うことがわかるだろう。前者はお勧めできる良い保険、後者は絶対に近づいてほしくないダメ保険だ。
イメージや名前にごまかされては、いけませんよ。
三田村 京
国際保険総合研究所
所長
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