(※写真はイメージです/PIXTA)

「年をとると体力が低下する」説に、科学的根拠はありません。今、学生時代や20代の頃と同じように動けないのは、年をとったからではなく、単純に、日々動かない生活を送っているからです。パーソナルトレーナーとして25年の経験の中野ジェームズ修一氏が著書『やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則』(飛鳥新社)で解説します。

疲れない体づくりは普段の生活の活動量を上げ

初級編「考え方を変える」①

▶Q:最近、疲れやすくなった理由は?

A:年をとったから
B:動かない生活を送っているから

 

中野ジェームス修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。
イラストレーション=斉藤ヨーコ、中野ジェームズ修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。

 

正解はこっち! B:動かない生活を送っているから

 

■動けば疲れる?  いや、動かないから疲れるのです。

 

ちょっと階段を駆け上がっただけで、心臓がバクバクする。平日は仕事でヘトヘト、休みの日はついゴロゴロと過ごしてしまう……。みなさん、体力が落ちたことを実感すると「やっぱり年かな?」と思うようです。

 

実は、「年をとると体力が低下する」説に、科学的根拠はありません。今、学生時代や20代の頃と同じように動けないのは、年をとったからではなく、単純に、日々動かない生活を送っているからです。

 

人間の体は、置かれた環境や習慣に合わせて、どんどん適応していくという性質があります。例えば、デスクワーク中心の仕事に就いている方は、始業から終業時間までの大半を、座って過ごします。すると体は、それに耐えられるだけの筋肉量があれば十分、と考え、必要のない筋肉はどんどん削ぎ落とされます。

 

筋肉量が減ると、少ない筋肉で体を動かさなければならず、疲れを感じやすくなります。すると、体を動かすことがおっくうになり、ますます体を動かさなくなります。この繰り返しにより、どんどん心肺機能が衰えていき、ちょっと走っただけで、息切れしたり、心臓がバクバクしたりするようになるのです。

 

中野ジェームス修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。
中野ジェームズ修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。

 

でも、人の体が環境や習慣に合わせてどんどん変わるならば、逆に環境や習慣を変えることで「疲れにくい体」になるのも、決して難しくはない、ということです。

 

疲れない体づくりの第一歩は、普段の生活の活動量を上げることです。買い物時にできるだけ車を使わない、エスカレーターやエレベーターを使わない、休日に家じゅうを雑巾を使ってピカピカに磨き上げたり、子どもとスポーツを楽しんだりするのも効果的です。

 

最終的には運動習慣をつけるのがベスト。とにかく普段の活動量をしっかり上げて、体を使うクセをつけるだけで、筋力、柔軟性、持久力は自然とついてきますよ。

中野ジェームス修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。
中野ジェームズ修一著『やせるのはどっち?』(飛鳥新社)より。

 

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本連載は、中野ジェームズ修一氏の著書『やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則』(飛鳥新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則

やせるのはどっち? 理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則

中野ジェームズ修一

飛鳥新社

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