日本で最も景気判断に注力しているのは、日銀と内閣府
日本で最も景気判断に力を入れているのは、日銀と内閣府(旧経済企画庁)でしょう。日銀は展望レポート、内閣府は月例経済報告を発表しているので、景気について知るためにはその2つを見るのが基本です。
【日銀】経済・物価情勢の展望(展望レポート)
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/index.htm/
【内閣府】月例経済報告
https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/getsurei-index.html
しかし、日銀の展望レポートは、おそらく対象としている読者が金融市場のプロなのでしょう。難解で、表現も初心者フレンドリーとは言い難いものです。
金融政策は株価や為替などに大きな影響を与えるので、金融市場のプロたちは日銀の考え方を知ろうと必死になっています。それに対して日銀も、自分たちの考え方を金融市場のプロたちに伝えようと努力しています。「市場との対話」といわれるものです。
日銀の考え方が市場に理解されていないと、日銀が金融政策を変更したときに金融市場が驚いて過剰反応をするリスクがありますから、日銀は金融政策の変更を検討しているならば、その旨をあらかじめ市場に伝えておいて、株価や為替の急激な変動を避ける(時間をかけて少しずつ織り込んでいくように仕向ける)わけです。
金融政策についての日銀の考え方を示すためには、日銀が景気や物価の先行きをどう見ているかを示す必要があり、そのための手段として用いられているのが展望レポートなのでしょう。そうであれば、プロ同士の対話の材料として作られているわけですから、一般の人にとって難解なのは当然ですね。
月例経済報告は、一般人向けなのでわかりやすい!
展望レポートとは異なり、月例経済報告は、初心者向けに平易なものとなっています。一般の人を対象として書かれているのでしょう。まあ、閣議決定されるわけですから、平易に書かないと…(笑)。
表現が平易だというだけではなく、初心者にフレンドリーな構成になっていて、最初のページに結論が手短に書いてあるのです。
たとえば4月の報告では「 景気は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中で、持ち直しの動きがみられる。」とあります。次に今後の見通しについても短くまとめられています。
これだけで、景気の現状と今後に関するイメージを持つことができるでしょうから、5分もかかりませんね。景気のことを真剣に調べようという人でなくても、毎月5分だけ景気について考えたいという人も、読者として意識している、ということでしょう。
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