「通って受けるサービス」で家族の生活リズムも整える
【対象】 (要支援)要介護認定を受けた人
【制度】 通所介護(介護保険)
要介護者が家にいたままだと社会的孤立感は進み、家族の負担も増大します。昼間、施設に通って過ごすサービスが有効です。
◆通所介護の内容
●介護を受けながら同世代の人たちとの交流を楽しむ「デイサービス」と呼ばれる通所介護は、施設に通ってレクリエーションを行ったり、日常生活の支援を受けたりするサービス。
●サービスの内容は、事業者によってそれぞれの特徴があり、個別機能訓練を行ったり、レクリエーションゲーム、カラオケ、音楽鑑賞、健康体操、手作りなどメニューも多彩で、気分転換に役立つサービス。
●家庭での入浴が困難な場合、費用は加算されるが入浴介助を受けることができる施設が多い。
●送迎サ―ビスを希望すれば、スタッフが玄関まで送迎をしてくれる。施設が送迎を行わない場合は、片道につき47単位減算になる。
●介護保険の「通所介護」を利用できるのは要介護1上の人で、要支援1・2の人は市区町村が行う「介護予防・生活支援サービス事業」のなかの「通所サービス」を利用する。
◆通所リハビリテーション
●「通所介護=デイサービス」と同様に通って受けるサービスに「通所リハビリテーション=デイケア」がある。こちらは、理学療法士や医師が配置された施設で運動器(身体運動に関わる骨・筋肉・関節・神経などの総称)の機能向上などのリハビリテーションを行っている。利用時間は、3~9時間が基本だが、延長することも可能。
デイサービスの1日の流れ(一例)
8:00 自宅にお迎え
※ 自宅まで迎えに来る。足腰が不自由な場合、車いすで乗降できるリフト付きの車などで対応(送迎の自己負担はなし)
〈施設に到着〉
9:00 健康チェック…体温、血圧、脈拍の測定など
10:00 入浴サービス
12:00 昼食…食事介護 経管栄養など・服薬管理
13:00 休憩
13:30 レクリエーションなど。このほか機能訓練、施設独自のプログラム
15:00 おやつ
16:00 自宅に送る
「通所介護」の基本サービス費のめやす
2020年12月現在の、自己負担1割の場合の1回あたりの利用料。利用定員19名以上、1月の延べ利用者数が301~750人のサービス事業所の料金となる。1単位の価格は、地域によって異なる(下記は1単位10円の場合)。
要介護1
3時間以上4時間未満…… 364円
4時間以上5時間未満…… 382円
5時間以上6時間未満…… 561円
6時間以上7時間未満…… 575円
7時間以上8時間未満…… 648円
8時間以上9時間未満…… 659円
要介護2
3時間以上4時間未満…… 417円
4時間以上5時間未満…… 438円
5時間以上6時間未満…… 663円
6時間以上7時間未満…… 679円
7時間以上8時間未満…… 765円
8時間以上9時間未満…… 779円
要介護3
3時間以上4時間未満…… 472円
4時間以上5時間未満…… 495円
5時間以上6時間未満…… 765円
6時間以上7時間未満…… 784円
7時間以上8時間未満…… 887円
8時間以上9時間未満…… 902円
要介護4
3時間以上4時間未満…… 525円
4時間以上5時間未満…… 551円
5時間以上6時間未満…… 867円
6時間以上7時間未満…… 888円
7時間以上8時間未満…… 1,008円
8時間以上9時間未満…… 1,026円
要介護5
3時間以上4時間未満…… 579円
4時間以上5時間未満…… 608円
5時間以上6時間未満…… 969円
6時間以上7時間未満…… 993円
7時間以上8時間未満…… 1,130円
8時間以上9時間未満…… 1,150円
通常規模型の場合
溝口 知実
特定社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー