塾選びの際にあまりお勧めできないのは以下の5つです。ダメとは言わないまでも、慎重になったほうがいいと思われます。
①体験授業がない塾・予備校
■成果を出すには「子どもとの相性」が不可欠
子どもに個性があるように塾にも個性があります。子どもとの相性を確認するためには体験授業は必須です。どんなに良い塾、講師でも、相性が良くなければ、成果は出ません。体験授業を受けたうえで、納得して通わせてください。
②高卒生(浪人生)と校舎が同じ塾・予備校
■“現役合格”を狙うなら「現役中心の塾・予備校」を選ぶ
以前、私がいた予備校では、高卒課程を一時期やっていました。残念ながら、3年程度で閉鎖したのです。閉鎖した理由は、高卒課程を運営したことで、現役合格率が低下したためです。高卒生を目にすることで、現役で合格するという意欲が低下したためです。現役合格を狙うなら、現役中心の塾・予備校を選ぶのが良いでしょう。
③塾・予備校ではなく「家庭教師」という選択
■家庭教師では成績向上は難しい
家庭教師が成績が上がらない主な理由は以下の通りです。
<講師の指導力不足>
塾・予備校の裏側をお伝えしましょう。プロ家庭教師と言えば、すごい技術や高い指導力を持っているように響きますね。しかし、実際は塾・予備校で授業が埋まらない講師が大半です。私自身、講師採用する際には、家庭教師の経験をほとんどプラスに評価することはありません。
<緊張感のない空気感>
マンツーマンの指導は、世間が思っているほど成績は上がりません。子どもと講師の間に緊張感があるのは最初だけです。3ヵ月もすれば、なあなあな関係になります。子どもに嫌われて、契約が打ち切られることを恐れているため、どうしても子どもに迎合してしまいます。成績を上げるためには時に強い言葉も必要ですが、家庭教師にはこれはできません。契約打ち切りは、生活に直結しています。
<インプット中心の学習スタイル>
家庭教師の指導スタイルはインプット型が大半です。アウトプットに時間をかけることは少ないようです。成績が上がらないと言われる理由は、これが最も大きい要因と私は考えています。
④行くたびに先生が替わる個別指導塾
■毎回講師が違う…は「子どもに対する責任感のなさ」の現れ
毎回の授業の度に、講師が替わる個別指導があります。これは絶対に避けたほうが良いです。長期的な視点を持ちながら目の前の子どもを指導するのが、個別指導の良さです。また、こうした個別指導塾の講師は、自分の都合で指導バイトの日をコロコロ変えます。生徒一人に一人の講師が担当する生徒担当制で働く講師との子どもに対する責任感は雲泥の差があります。
⑤非常勤講師中心の塾・予備校
■非常勤講師は「子どもの成績」より「子どもからの人気」を気にしがち
すべての非常勤講師というわけではありませんが、非常勤講師が気にするのは子どもの成績を上げることではなく、生徒からの評価を上げることです。生徒人数やアンケートなどで毎年契約内容が変わります。得意な雑談で子どもの心をつかむことには、長けていても、成績はそれほど上がらないものです。こうした講師の割合が増せば増すほど、生徒は集まりますが、生徒の成績は上がりにくくなるようです。子どもの成績よりも子どもの人気を気にするあまり「なあなあ感」があったり、先生としての厳しさに欠けることがあるからです。
乾 俊和
株式会社ドゥクエスト 代表取締役社長
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