何のためにお金を貯めるのか「目的」を明確に
ここでは「5年で1000万円貯金」を達成する方法について具体的に説明していきましょう。
最初にお話しするのは、貯金でいちばん大切な「目的」についてです。
1000万円貯金はたとえれば、100万円ずつ積み重ねた10階建てのビルのようなものです。毎年、少しずつ高くしていかなくてはなりません。ただ、ビルである以上、基礎である土台がしっかりとしていなければ、砂上の楼閣になってしまいます。つまり、ちょっとした強風や地震ですぐに倒れてしまうのです。
貯金の場合、土台となるのは、「目的」です。それはつまり、
「何のためにお金を貯めるのか」
「なぜ、1000万円が欲しいのか」
ということです。
私は学生時代に就職先を決めるとき、「30歳になったとき、自分はどんな暮らしをしていたいのか」を真剣に考えました。マンションに住んで結婚をしている。子どもは2人いて、私学に通わせ、習い事もさせて、しっかりとした教育を受けさせる。クルマを持っていて、休日はホテルでランチ。年に2回は家族で海外旅行に行く。お小遣いは最低月に15万円は欲しい。そのためには30代で1000万円の給料は必要だ――そう考えて、当時30歳で年収1000万円を超えるといわれていた日本生命に就職を決めました。
つまり、〝Do〟よりも〝Be〟――なにをするかではなく、どうありたいかで就職先を決めたということです。もっといえば、「やりがい」ではなく「給料」で決めたのです。実際に勤めてみると深夜まで残業をする日も多々ありましたが、未来に対する確固たるイメージを持っていたので、つらくても辞めようと思ったことはありませんでした。そして実際、30代で年収1000万円を超えました。
10年後、理想の生活を送るためにはいくら必要?
ここで伝えたいことは、富女子になりたいのであれば、自分がどうしたいのか、明確なイメージや目的を持つことが非常に大切であるということです。逆にいえば、そこがしっかりとしていれば、必ず大きな額の貯金も達成できるということです。
さて、あなたは10年後、どんな生活をしていたいですか?
住んでいる場所はどこですか。
マンションですか、戸建でしょうか。
結婚はしていますか。
子どもはいますか。
いるとすれば、何人ですか。
お昼はどんなところで食べますか。
休日はどんなふうに過ごしますか。
長期休暇は何をしますか。
暮らしをイメージしたら、その生活をするためにいくら必要か、計算してみてください。そこが貯金の出発点となるのです。過去を振り返らずに将来を見据えることが大切です。