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面接で「議論」を始めてしまう受験生
面接の際、受験生に対して「面接なんて普通にやれば大丈夫だよ」と伝えてしまう親御さんは、お子さんの気持ちをよく理解していらっしゃらないかもしれません。
話したことのない年上の面接官が3~4人いる状況で、緊張した受験生の精神状態では、突拍子もないことを話してしまう、面接というよりも議論を始めてしまう……、といったことは当然のように起こります。
実際、筆者が医学部専門予備校で面接練習をすると、「医師志望理由」のような基本的な質問にも答えられない生徒が半分くらいいます。もちろん彼・彼女らのなかに答えがないわけではないのですが、うまく言葉で表現できなくなってしまうのです。
練習では、表情を撮るためにカメラを回すこともあります。本番に近い緊張感が生まれるなか、深い質問をしようとすると、途端になにも言えなくなってしまうことが多くあります。
ほとんどが、アルバイトなども未経験で、社会に出たことのない生徒たちです。『普通に』やったらうまく話せなくなってしまうので、面接の場である程度きちんと答えられるよう、練習しておくことが重要です。
特に近年ではMMI(Multiple Mini Interview)形式が多くの大学で取り入れられています。文章を読ませたり短い質問をしたり、大学によって形式は多少異なりますが、どれも正解がない質問に対しての「表現力」「判断力」「論理的思考力」をみています。
また社会人や再入学のケースでは「あなたが本学に入学をした場合、本学にとってどのようなメリットがあるか」などストレートな質問をされることも多いです。就職試験と考えれば、納得できます。
その他、「あなたはタバコを吸いますか?」と質問し、「吸う」と答えた受験生を全員不合格にした大学や、「国公立が第一志望」と話した受験生を不合格にした最難関レベルの私立大学もあります。
入学後に、「本当はこの大学には入りたくなかった」という態度をあからさまにみせたり、学校に来なくなったり、場合によってはすぐに休学をしたりするから、というのが理由だそうです。
実際、筆者の運営する予備校でも、私立医学部から別の私立医学部へ再受験し入学、国公立医学部から別の国公立医学部へ再受験し入学、と言うケースは決して珍しくありません。理由は様々ですが、やはり「通っている学校は本命ではなく、行きたくなかったから」というものが多く挙げられます。