「ダイナミックゼロ」コロナ政策を堅持する香港政府

本記事は、東洋証券株式会社の「中国株コラム」中国からの便り ~海外拠点レポート~から転載したものです。

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厳格な規制も…香港で新型コロナ「第5波」拡大

年明けから香港で新型コロナウイルスの「第5波」が襲来している。厳格な入境規制などによって香港は21年末まで域内感染ほぼゼロが続いていたが、キャセイパシフィック航空のクルーが自宅での医学観察期間中に規定に違反して外出し、レストランで彼を感染源とした感染者が確認されたことをきっかけに、市中感染が広がった。

 

新型コロナの感染拡大を受け、香港政府は幼稚園・小学校における対面授業の停止、公務員の在宅勤務などの措置を取った。

 

域内感染をいち早く抑えるため政府は感染者の早期発見や感染経路の究明に努めており、感染者が出たマンションは直ちにビルごと封鎖されるほか、濃厚接触者は政府指定の強制検疫施設に移動させ、2週間の強制隔離を強いられる。

 

職場で感染者が1人でも出たら、同じフロアで出社する全社員が濃厚接触者として強制隔離される可能性があるため、香港現地法人は旧正月前から従業員を2つのグループに分け、半数ずつを隔週で交代出社させる体制に移った。

 

感染者が急増したため、各地区で設置される検査施設には早朝から多くの人が殺到し長い行列ができた。

 

[画像]検査所に並ぶ香港の人々
[画像]検査所に並ぶ香港の人々

 

筆者の友人は、自宅のマンションで感染者が確認されたため、強制検査が求められ、寒い冬の屋外で3時間以上も列に並ぶ辛い経験をしたようだ。

 

もっとも、さらに大変なのは、濃厚接触者に特定されることだ。特定されると、たとえPCR検査で陰性が判明しても、政府指定の検疫施設で2週間の強制検疫を受けなければならない。

 

ただ、厳格なコロナ対策が講じられているにも関わらず、香港の域内感染は拡大の一途をたどった。

 

感染者の急増は政府の対応能力を大きく超えた。特に医療提供体制がひっ迫し、病院と政府の療養施設は感染者を収容しきれず、自宅療養を強いられる感染者が急増した。

 

しかし、大抵の香港人の住居は非常に狭く、独立した環境を整えることがほぼ不可能であるため、同居する家族も感染してしまうことが多い。

 

東洋証券株式会社
 上海駐在員事務所 所長

上智大学外国語学部イスパニア語学科卒。通信社、コンサルティングファームを経て、2007年東洋証券入社。本社シニアストラテジストを務め、2015年より現職。中国現地で株式動向のウォッチや上場企業取材などを行い、中国株情報の発信・レポート執筆を手がける。

著者紹介

連載【東洋証券】グローバルマーケット情報

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