■今月最も注目されるのは15日、16日に開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)です。米国ではインフレが高進しており、1月の消費者物価指数(CPI)は1982年2月以来、約40年ぶりの高水準となりました。また1月の雇用統計も、非農業部門就業者数が市場予想を大幅に上回る強い結果でした。こうしたことから、3月のFOMCでは利上げの開始が確実視されており、今後の利上げペースや利上げ幅がいかなる程度となるのか、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長や高官等の発言に注目です。
■インフレの高進は、米国以外でも目立っています。欧州でも、1月のCPIは欧州中央銀行(ECB)の目標や予測を大幅に上回りました。このため2月のECB理事会では、金融政策が据え置かれたものの、ラガルドECB総裁からはタカ派的な発言が聞かれました。足元のウクライナ情勢の緊迫化もエネルギー価格の上昇を通じてインフレ高進に影響すると見られ、ECBの金融政策の正常化に向けた動きが加速するのか等に注目です。
■中国では、国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が5日に開幕予定で、向こう1年間の各分野の政策運営方針が審議されます。今秋には5年に1度の中国共産党・党大会も控えており、経済政策の他、外交政策等について如何に審議・決定されるのか注目されます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2022年3月の注目イベント』を参照)。
(2022年2月21日)
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