その他 社会問題
連載ニッセイ基礎研究所レポート・インサイト【第103回】

マレーシア経済:21年10-12月期の成長率は前年同期比+3.6%~感染改善に伴う活動制限の緩和により再びプラス成長に回復

マレーシア

マレーシア経済:21年10-12月期の成長率は前年同期比+3.6%~感染改善に伴う活動制限の緩和により再びプラス成長に回復 (写真はイメージです/PIXTA)

成長著しい東南アジアのなかでも、その成長性から世界の投資家が注目するマレーシア。直近の経済情勢について、ニッセイ基礎研究所の斉藤誠氏が解説します。※本記事は、ニッセイ基礎研究所のレポートを転載したものです。

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21年10~12月期の成長率は前年同期比+3.6%

2021年10~12月期の実質GDP成長率は前年同期比3.6%増*1(前期:同4.5%減)とプラス成長に回復し、市場予想*2(同3.3%増)を上回る結果となった(図表1)。

 

*1:2022年2月11日、マレーシア中央銀行が2021年10-12月期の国内総生産(GDP)を公表した。
*2:Bloomberg調査

 

10~12月期の実質GDPを需要項目別に見ると、主に内外需の改善が成長率上昇に繋がったことが分かる。

 

GDPの6割弱を占める民間消費は前年同期比3.7%増(前期:同4.2%減)と上昇して2四半期ぶりに増加した。

 

また政府消費は前年同期比4.3%増(前期:同8.0%増)と底堅い成長が続いた。

 

総固定資本形成は同3.3%減(前期:同10.8%増)と低迷した。設備投資が同16.4%増(前期:同10.2%増)が好調だったものの、建設投資が同15.5%減(前期:同26.1%減)と低迷した。なお、投資を公共部門と民間部門に分けて見ると、全体の4分の3を占める民間部門が同3.0%減(前期:同4.8%減)、公共部門が同3.8減(前期:同28.9%減)となり、それぞれ減少した。

 

純輸出は実質GDP成長率への寄与度が+0.2%ポイント(前期:▲3.1%ポイント)と改善した。まず財・サービス輸出は同13.3%増(前期:同5.1%増)と大きく上昇した。輸出の内訳を見ると、財貨輸出(同13.1%増)とサービス輸出(同15.4%増)がそれぞれ増加した。また財・サービス輸入は同14.6%増と、前期の同11.7%増に続いて二桁増となった。

 

[図表1]
[図表2]

 

供給側を見ると、第二次産業と第三次産業の改善が成長率上昇に繋がったことが分かる(図表2)。

 

まずGDPの6割弱を占める第三次産業は前年同期比3.2%増(前期:同4.9%減)と上昇して2期ぶりのプラス成長となった。金融・保険(同4.0%増)や情報・通信(同6.8%増)、政府サービス(同5.4%増)が増加傾向を続けたほか、宿泊・飲食業(同3.9%増)や運輸・倉庫(同11.7%増)、卸売・小売(同1.3%増)がプラスに転じた。一方、不動産・ビジネスサービス(同6.7%減)は引き続き減少した。

 

第二次産業は前年同期比5.1%増(前期:同3.3%減)と再び増加した。まず製造業は同9.1%増(前期:同0.8%減)と大きく増加した。内訳を見ると、主力の電気電子機器(同17.7%増)や化学製品(同10.8%増)、食品加工(同12.1%増)、石油製品(同9.5%増)、動植物性油脂(同8.5%増)、金属製品(同8.7%増)、輸送用機器(同1.7%増)など増加した業種が多かった。また鉱業は同0.9%減(前期:同3.6%減)、建設業は同12.2%減(前期:同20.6%減)となり、それぞれ低迷した。

 

第一次産業は同2.8%増(前期:同1.9%減)と増加した。漁業・養殖業(同0.5%減)、天然ゴム(同18.9%減)は減少したものの、主要産品であるパーム油(同4.8%増)をはじめとして畜産(同0.2%増)やその他農業(同5.4%増)は増加した。

 

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ニッセイ基礎研究所 経済研究部 准主任研究員

【職歴】
 2008年 日本生命保険相互会社入社
 2012年 ニッセイ基礎研究所へ
 2014年 アジア新興国の経済調査を担当
 2018年8月より現職

著者紹介

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※本記事記載のデータは各種の情報源からニッセイ基礎研究所が入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本記事は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
※本記事は、ニッセイ基礎研究所が2022年2月14日に公開したレポートを転載したものです。

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