【株価急落】狼狽売り回避と胸を張るが…じつは「損切失敗」の悲しいパターン
今も「現預金」に偏っている日本の金融資産
私たちが収入を得た場合、その大半は消費に回しますが、一部は資産として保有することが一般的です。資産の形はいくつかあり、それぞれの人によって、また国によって、資産の持ち方に差があります。
日本では、資産を預貯金で持つことが主体になっています。日本銀行の資金循環統計(2021年3月末時点)によると、日本の家計の金融資産残高はおよそ1968兆円あり、そのうちで流動性預金(普通預金など)が約546兆円、定期性預金が約402兆円で、外貨預金なども合わせると、合わせて約956兆円が預貯金です。また、現金も約102兆円あり、金融資産の約半分が現金と預貯金に回っている計算になります。
預貯金の次に多いのは保険や年金で、約538兆円あります。株式や投資信託はその次で、約294兆円です。金融資産に占める株式の割合は、およそ6分の1強にとどまっています(図表1)。
「預金」したところで、お金はまったく増えない
1990年前後のバブル崩壊以来、日本では今も超低金利状態が続いています。
一方、米国でも新型コロナウイルスのパンデミックの影響で長期金利が下がり続け、2020年7月には0.5%台まで低下しましたが、2021年11月時点では1.6%台まで上昇してきています。また現在0.25%と最低水準にある政策金利の利上げを2022年中にも開始すると見られていますが、日本で金利が上がるのは、まだしばらく先のことになりそうです。
このような超低金利では、預貯金でお金を増やすことはほぼ不可能ですが、まだかなりの割合で消極的な行動をとる人が多くなっています。
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