「FIRE」という言葉をご存じでしょうか。「経済的自立と早期リタイア」を意味する言葉で、目標にする人も増えています。しかし一方で、いまの日本で実現するには、なかなかハードルが高いといえます。ここでは、著名FPで投資家の頼藤太希氏と高山一恵氏が、資産運用と就労時間の軽減で実現する、比較的難易度の低い「サイドFIRE」について解説していきます。

日本で「フルFIRE」の達成が困難となる3つの理由

運用資金の準備に時間がかかる

FIREには、1ページ目で紹介したように大きく2つ種類があります。ひとつは、完全に仕事から退いて、不労所得のみで生活する「フルFIRE」。もうひとつが、不労所得を得ながら、ある程度働いて収入を得ていく「サイドFIRE」。FIREと言うと前者を想像する人が多いと思いますが、このフルFIREは現在の日本ではかなりハードルが高いと言えます。

 

まずひとつは、実現に向けてかなり激しい節約を求められるということ。「7500万円」を30歳の人が50歳までにつくるには、年利4%で運用したとしても月およそ20万円の投資が必要です。

 

さらに、激しい節約と同時に貯蓄したお金を全額投資に回していかなければFIRE実現まで年数がかかり、実現後も、安定した利率で運用し続けられる保証もありません。そして、企業を退職すると厚生年金から国民年金に移行することになり、年金額が減ることも忘れてはいけません。老後の年金が少なくなれば、資産運用の収入はもちろん、資産運用に頼る時期が長くなります。

 

 

 

頼藤 太希
株式会社 Money & You 代表取締役

高山 一恵
株式会社 Money & You 取締役

 

 

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本記事は『マンガと図解 はじめてのFIRE』(宝島社)より抜粋・再編集したものです。

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頼藤 太希 高山 一恵

宝島社

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