(※画像はイメージです/PIXTA)

ただでさえややこしい相続手続き。国をまたいだ相続が発生すると、「どちらの国の法律に準拠すれば?」といった疑問が湧き出ます。本記事では、日本と韓国の相続手続きについて見ていきましょう。日本経営ウィル税理士法人の顧問税理士・親泊伸明氏が解説していきます。

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日本と韓国…似て非なる「法定相続人の順位」

日本と韓国の法定相続人についてまとめると、[図表1]のようになります。

 

[図表1]

 

日本と韓国の民法(相続法)による違いは次のとおりです。

 

第一順位は、日本民法では「配偶者と子」です。子が親より先に亡くなっている場合などはその子(=孫)が代襲して相続人になります。

 

これに対して、韓国民法では「配偶者と直系卑属」とされています。子が親より先に亡くなっている場合などに、その子が代襲して相続人になることは同様です。日本民法と韓国民法の第一順位の違いは、「子」と規定しているか「直系卑属」と規定しているかにあります。この違いによる影響はのちほど説明します。

 

次に第二順位ですが、日本民法も韓国民法も「配偶者と直系尊属」としており同様です。
ただ、日本民法では、子供も直系尊属もいない場合には、第三順位の相続となり、「配偶者と兄弟姉妹」が法定相続人になりますが、韓国民法では、直系卑属も直系尊属もいない場合、すなわち、子供も親もいない夫婦だけの場合には、第二順位で配偶者の単独相続となり、第三順位にはなりません。

 

韓国民法で第三順位以下の相続は配偶者がいない場合だけです。韓国民法の第三順位の法定相続人は兄弟姉妹となっています。

 

日本民法では、第三順位までですが、韓国民法では第四順位まで規定されており、「四親等以内の傍系血族」とされています。三親等の傍系血族としては、伯父(叔父)さんや伯母(叔母)さんが該当し、四親等の傍系血族としては、従兄弟や祖父母の兄弟姉妹が該当します。日本に比べて相続の範囲が広いことになります[図表2]。

 

[図表2]
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本稿は筆者が令和3年5月現在の情報に基づき、一般的な内容を簡潔に述べたものである為、その内容の正確性、完全性、最新性、信頼性、有用性、目的適合性を保証するものではございません。実際の判断等は個別事情により取り扱いが異なる場合がありますので、税理士、弁護士などの専門家にご相談の上ご判断下さい。

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