(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍では、病床のひっ迫や外出自粛などを理由に自宅療養を強制された人も少なくありません。その結果、コロナ前と比べて在宅医療を選択せざるを得ない人が増えました。では、コロナが収束すれば医療の現場は元に戻るのでしょうか。医療法人あい友会理事長の野末睦氏は「元には戻らない」といいます。その理由をみていきましょう。

コロナ収束後…「在宅医療」希望者は減るか

一方、受け入れてきた医療機関側はどうでしょうか。次々と紹介されてくる、死を間際にした患者さん。

 

本来なら私たちも、患者さんご本人、ご家族に寄り添いたいのです。しかし、そのような時間は、今回のコロナ禍による緊急退院、短期間での看取りの状況では許されません。ですから、少しストレスがかかっています。

 

それでも短い時間に想いを込めて、診療しています。だからこそ、患者さんやご家族からの感謝の言葉はとても嬉しいものです。

 

コロナ収束後も、在宅医療を希望する患者さんは「減らない」

ところで、このようなうねりにも似た世の中の変化は、今後新型コロナ感染症が終息したとき、元に戻るでしょうか。私は元に戻らないと思っています。

 

今まで国民に、さらには病院などで勤務する医師を含んだ医療従事者にすら、在宅医療というものが十分に認識されず、それゆえに、最期の時を在宅でという選択肢が浸透してこなかったのだと思っています。

 

それが、このコロナ禍で在宅医療が多くの人たちにとって身近になりました。そこで、ごく短期間ではあっても、単に家族が最期の時に一緒にいられたという物理的な状況だけでなく、大きな満足感、達成感をもたらすということに気がつき始めたと思うからです。

 

国も在宅医療への転換を推し進めています。病院は病気や怪我を治療するところであって、急性期の治療が終わったら、できるだけ早く、慢性期の病床やリハビリ病院、さらには在宅へ誘導するようにしています。

 

これは主として医療費用の面からであり、また散在する医療資源を有効に利用したいということであると思います。個人レベルでも、経済的な理由でやむをえず、自宅で面倒を見ている人もいるでしょう。

 

実際には、家族が介護に疲れ切ってしまい、病院に戻って最期を迎える方もいます。また、在宅といっても施設入居者の場合は多少異なるでしょう。いろいろな状況、場合はありますが、在宅医療はやはり、心の医療なのだと思います。

 

是非みなさんも、ご自身が、あるいはご家族が、さらには親しい友人が最期を迎えそうなときには、在宅医療を大切な選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。
 

 

 

野末 睦

医療法人 あい友会

理事長

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