(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍、「おうち時間」の増加で家具や家電など、インテリアにこだわる人は増加傾向にあります。本記事では、ライフスタイルショップ「SEMPRE SESIGN」代表取締役会長である田村昌紀氏が、「本当に自分らしい空間」作りのためには何をすべきなのか、紹介していきます。

「サスティナブル」に暮らしていくにはコツがいる

「SDGs」は、いまや世界のキーワードとなっている。Sustainable Development Goals、日本語でいえば持続可能な開発目標だ。53年前にデザインの仕事を始めたときから、僕はずっとサスティナブルな生活を提案してきた。

 

筆者が経営するライフスタイルショップでは、「センプレSDGs」として「継続」をテーマに5つの指針を掲げ、暮らしのなかで必要とされる循環を提案してきた。当時はなかなか理解されなかった思想が、今ようやく共有できるようになったことが嬉しい。持続可能な社会を目指すことは、すべての人に必要な努力なのだ。

 

サスティナブルに暮らしていくには、コツがある。まず、日々の暮らしのなかで自分が興味をもてるところを見つけることだ。料理が好き、ガーデニングが好き、音楽を聴いている時間が好き……。そういった興味のもてる範疇を見つめ直し、持続可能な行動を探る。好きなことだったら努力が喜びにつながり、いくらでも工夫ができる。

どこまでこだわるかは人それぞれだが…

例えば食べることが好きな人にとって、「おなかが減ったから食べる」と「おいしいものに出合ったときに食べる」では意味合いがまったく違う。「おなかは減っているけど、とりあえずでは済まさず、おいしいものに出合うまでは食べない」という選択肢も出てくる。

 

もちろんこれは例え話だ。とりあえず用を満たすためにものを買うのではなく、本当にいいと思うものに出合うまで買わない。出合ったものを長く大切にしていく。その姿勢がゴミを減らして、サスティナブルな暮らしにつながっていく。

 

リサイクルはとても良い思想だ。どんなに良いものでも、ライフステージがステップアップしていくときには、思い切って手放す必要も出てくる。そんなとき、ゴミとして捨てるのではなく、それを必要としている人や団体に渡せば、ものはちゃんと循環していく。

 

もうひとつは、「エネルギーを必要としないもの」を選んでいく姿勢だ。限りある資源を食い荒らすことに加担せず、持続可能なものを選びとっていく。

 

どこまでこだわるかは人それぞれだ。それでもなんとなくの惰性で暮らすのではなく、意識をもって暮らしたほうが、暮らしの良さが分かってくると思う。

 

 

田村 昌紀

SEMPRE DESIGN 代表取締役会長

 

 

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本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

田村 昌紀

幻冬舎メディアコンサルティング

25年間、世界中の美しいデザインを追求し、「SEMPRE DESIGN」の田村氏が辿り着いた、長年にわたって愛用できるものに囲まれて過ごす、理想的で豊かなライフスタイルの真髄。

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