1. 先週の市場動向
先週の市場の振り返り
<株式>
世界の主要株式市場は、高安まちまちとなりました。米国株式市場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が量的緩和の段階的縮小(テーパリング)の加速の可能性を示唆したことや、米国で初めて新型コロナウイルスのオミクロン変異株(以下、オミクロン型)の感染者が発見され、感染拡大への警戒感が強まったことから軟調な展開となりました。NYダウは週間で0.91%安となりました。日本株式市場もオミクロン型への警戒感から弱含みの動きとなり、日経平均株価は2.51%安で終了しました。欧州株式市場は高安まちまちの動きとなりました。英FTSE100指数は、前週の急落の反動から買い戻しが優勢となり、1.11%高で終了した一方、オミクロン型への警戒感によるリスクオフ(回避)の動きが続き、独DAX指数が0.57%安となりました。また、中国株式市場では、中国政府による景気対策への期待から中国本土市場の上海総合指数が1.22%高と続伸した一方、リスクオフの動きから香港ハンセン指数は1.30%安と続落しました。
<リート>
グローバル・リートは、オミクロン型への警戒感を受けて、週間で0.72%安となりました。
<債券>
主要国の10年物国債利回り(長期金利)は低下しました。世界でオミクロン型の感染者が相次ぎ確認され、景気の先行き不透明感が意識されるなか、リスクオフの動きから国債が買われました。米国の長期金利は、パウエルFRB議長がテーパリングの早期終了を示唆したことで、中短期債を売って長期債を買う動きが強まり、0.138%低下しました。ドイツと日本の長期金利も低下しました。
<為替>
円は主要通貨に対しまちまちの動きとなりました。円は対ドルで週間では0.07%の円安となりました。一方、対ユーロでは0.25%の円高となりました。また、リスクオフの動きのなかで、対豪ドルは1.48%の円高となりました。
<商品>
原油価格は、オミクロン型への警戒感を受けたリスクオフの動きが続いたことから、2.77%安となりました。
2. 先週のアジア・オセアニア株式・リート市場
3. 先週のメキシコペソ市場
4. 先週のブラジルレアル市場
5. 今週の主な注目材料
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2021年11月29日~12月3日のマーケットの振り返り』を参照)。
(2021年12月6日)
先週の注目の「日々のマーケットレポート」
2021年12月3日 利上げ局面での債券投資
2021年12月3日 割安感強まる日本株、内需復活で整う反騰の条件
2021年12月2日 原油高が米国のインフレに与える影響
2021年11月30日 「オミクロン」と米国株式市場
先週の注目の「市川レポート」
2021年12月3日 パウエル議長の議会証言における発言について